君の歌声に恋をした。天才作曲家と無自覚天然少女。
第十一章 握手会と、ちょっとだけ嫌な気持ち
ライブの翌週、二人のコラボを記念した握手会が開かれた。
澪は開始前から落ち着かなかった。
「ちゃんと笑えるかな……」
「普通にしてればいいよ」
「でも、緊張します」
「澪は緊張すると何するか分からないからな」
「えっ」
「この前もペットボトルの蓋を開けようとして、逆に閉めてた」
「……あれは、たまたまです」
「うん」
小海が少し笑う。