タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。
第十四話:やさしさに付け込みたい
「ひな子。今日、元気なくない?」
部活中。
あずさが不意に、顔を覗き込んできた。
「……えっ?」
「なんか今日、ぼーっとしてる」
「そうかな」
「そうだよ。さっきから同じ振り、何回も間違えてるし」
「…………」
昨日の、慎之介とのこと。
――『新山とも、そういうことしてたの?』
あずさになら、相談してもいいはずなのに。
なぜか今日は、言葉にする気になれなかった。
「ううん。大丈夫!」
なるべくいつも通りに笑ってみせる。
「……そう?」