経営企画部の彼が半年間、彼女に連絡できなかった理由│Quiet Strength×Soft Strength2
株主総会1
その会社が初めて本気で向き合う総会の朝は妙に静かだった。空を青く染める光は柔らかいのに、空気だけが冷たさを帯びている。自分達だけではなく、株主にもある種の緊張感を感じる。
まずは決算・事業報告。役員紹介・体制説明、監査報告、議案の説明。ここまでは株主は口を開かない。けれど鮮明に聞こえる筈のない紙をめくる音やペンのノック音がやけに耳につく。
そして質疑応答の開始宣言がなされた。すぐに手が挙がる。やっぱり来た。と、舞台袖にいた竹田達は一気に張り詰めた。モニターから質問者の様子を見守る。最初の質問は落ち着いた声で放たれた。
「三五二番の原田です。今回のIR資料では成長市場を示されていますが、今後御社が成長の柱として注力していく市場について、お考えをお聞かせ下さい」
社長はマイクを握り、静かに口を開いた。これは何度も練習した質問だった。裏に控えている経営企画の全員も答えられる。それでも緊張した。
まずは決算・事業報告。役員紹介・体制説明、監査報告、議案の説明。ここまでは株主は口を開かない。けれど鮮明に聞こえる筈のない紙をめくる音やペンのノック音がやけに耳につく。
そして質疑応答の開始宣言がなされた。すぐに手が挙がる。やっぱり来た。と、舞台袖にいた竹田達は一気に張り詰めた。モニターから質問者の様子を見守る。最初の質問は落ち着いた声で放たれた。
「三五二番の原田です。今回のIR資料では成長市場を示されていますが、今後御社が成長の柱として注力していく市場について、お考えをお聞かせ下さい」
社長はマイクを握り、静かに口を開いた。これは何度も練習した質問だった。裏に控えている経営企画の全員も答えられる。それでも緊張した。