マッチングした相手は片想いの社長でした
そして、ごく自然に言った。

「じゃあホテル行く?」

胸が大きく鳴った。

やっぱり。分かっていた。

こんな時間に会うんだもの。

それでも、嫌じゃなかった。

むしろ――。望んでいた自分がいた。

「……うん」

答えると、春樹さんが私の手を握った。

指と指が絡む。

一週間ぶりに触れる手は、記憶の中よりずっと温かかった。

夜の街を二人で歩く。

いつもよりもひんやりとした風を感じたのはどうしてだろう。

その代わり、春樹さんと繋いだ手が熱い。

まるで体温が溶け合うような気がした。

私達はこれから、ホテルに行く。

それでもいい。

春樹さんと同じ時間を、過ごしていたいから。
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