怖いはずの彼は、今日も私にだけ甘い♡
「おかえり」 かすれた声でそう言われて、胸がぎゅっとなる。

次は頬にひとつ。 反対側にも、ひとつ。

「ちゃんと元気になってよかった」 言葉のあとに落ちてくるキスが、ひとつひとつやさしすぎて、くらくらする。

「神崎くん……」 「ん」 「いっぱい……」 「昨日の分と、心配した分」 「そんなにあったの」 「かなり」

少しだけ笑った声のあと、鼻先が軽く触れる。 それだけで呼吸が止まりそうになる。

「目、閉じて」 低く言われて、わたしはぎゅっとまぶたを閉じた。

次に触れたのは、唇。 ほんの一瞬。 やわらかく触れて、すぐ離れる。
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