怖いはずの彼は、今日も私にだけ甘い♡
「……かわいすぎ」 神崎くんがぼそっと言う。
「今それ言うの……」 「だってそう見える」 「神崎くんのせいだよ」 「知ってる」
そのあと、今度は口角に軽くひとつ。 また唇にひとつ。 額にももう一度。
まるで大事にされている証拠みたいに、何度もやさしくキスが落ちてくる。
「待って」 わたしが小さく言うと、神崎くんがぴたりと止まる。
「嫌だった?」 その声が少しだけ不安そうで、胸がきゅっとした。
「違うの」 「じゃあ何」 「心臓がもたない……」 そう言うと、神崎くんは数秒黙ってから、ふっと力を抜いた。
「それは俺も同じ」 「ほんと?」 「おまえだけ余裕ないと思うな」
その言葉がうれしくて、少しだけ笑ってしまう。
神崎くんはそんなわたしを見て、目をやわらかく細めた。
「笑った顔も好き」 「またそういうこと言う」 「思ったことそのまま」 「ずるい」 「今さら」
それから今度は、抱き寄せるみたいに肩を引かれた。 神崎くんの胸に頬が触れる。