キミがいたから。
第5章

愛しいということ



爽と解散して、ひとり自室でもんもんと考えていて。


今日も、言えなかった。ずっと伝えたかったのに…

でも…私のこの“好き”があなたにとって迷惑じゃないなら、いつかちゃんと伝えたい。


爽に出会えたこと、爽に救われたこと。


そして───爽を好きになったこと。

全部、自分の言葉で。

───帰り道。

2人肩を並べて歩いた帰り道をふと思い出す。



隣を見るといつも爽が笑っている。

その横顔を見ながら、私はいつもこう思う

───高校に来た日の私は、暗闇の中にいた

自分なんて、何もできないと思っていた



でも、キミがいたから…私は笑えるようになった。

───爽がいたから。

誰かを信じてみようと思えた。信じられないくらい人の温かさに触れたから…自分自身を少しだけ好きになれた。


だからこそ…

この気持ちは、いつかちゃんと伝えたい。

いつの帰り道だっけ…?

「───爽」

「ん?」

「……なんでもない」

「また?」

「ふふ……うん」

私は笑っていた。今度は、ちゃんと心から…

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