君の才能ごと、独り占め
22☆声だけの近さ
家に帰って部屋着に着替えても、私はまだ落ち着かなかった。
鞄を置いて、ベッドに座って、スマホを手に取る。
画面を見るたび、帰り道のことを思い出す。
手をつないだこと。
抱きしめられたこと。
何度もキスされたこと。
最後に額へ落ちたやさしいキスの感触まで、全部ちゃんと残っていた。
心臓が静かにならない。
そんなふうに考えていたら、スマホが震えた。
恒一くん
表示された名前だけで、胸が大きく跳ねる。
深呼吸をひとつしてから、私は通話ボタンを押した。
「……もしもし」
『もしもし』
耳に届いた低い声に、それだけで胸が甘くなる。
学校で聞く声と同じはずなのに、電話越しだと少しだけ近くて、少しだけやわらかい。
鞄を置いて、ベッドに座って、スマホを手に取る。
画面を見るたび、帰り道のことを思い出す。
手をつないだこと。
抱きしめられたこと。
何度もキスされたこと。
最後に額へ落ちたやさしいキスの感触まで、全部ちゃんと残っていた。
心臓が静かにならない。
そんなふうに考えていたら、スマホが震えた。
恒一くん
表示された名前だけで、胸が大きく跳ねる。
深呼吸をひとつしてから、私は通話ボタンを押した。
「……もしもし」
『もしもし』
耳に届いた低い声に、それだけで胸が甘くなる。
学校で聞く声と同じはずなのに、電話越しだと少しだけ近くて、少しだけやわらかい。