君の才能ごと、独り占め
机の上には、小さいころ使っていたメトロノームがまだ置いてある。
今はもう動かしていないのに、捨てられなくてそのまま残してあるもの。
私はそれを見つめながら、小さく息をついた。
本番でうまく弾けなかった日のことは、まだ忘れられない。
思い出すだけで指先が冷たくなるし、胸も少し苦しくなる。
でも今日、音楽室で鍵盤に触れたとき。
怖さだけじゃなかった。
少しだけ、懐かしかった。
少しだけ、好きだった気持ちも戻ってきた。
それに気づいてしまったから、余計に泣きたくなったのかもしれない。
「……また弾きたいのかな」
誰もいない部屋で、小さくつぶやく。
まだわからない。
すぐに答えなんて出ない。
でも、前みたいに全部閉じてしまう気持ちでもなかった。
それだけで十分なのかもしれないと、今日は少しだけ思える。
今はもう動かしていないのに、捨てられなくてそのまま残してあるもの。
私はそれを見つめながら、小さく息をついた。
本番でうまく弾けなかった日のことは、まだ忘れられない。
思い出すだけで指先が冷たくなるし、胸も少し苦しくなる。
でも今日、音楽室で鍵盤に触れたとき。
怖さだけじゃなかった。
少しだけ、懐かしかった。
少しだけ、好きだった気持ちも戻ってきた。
それに気づいてしまったから、余計に泣きたくなったのかもしれない。
「……また弾きたいのかな」
誰もいない部屋で、小さくつぶやく。
まだわからない。
すぐに答えなんて出ない。
でも、前みたいに全部閉じてしまう気持ちでもなかった。
それだけで十分なのかもしれないと、今日は少しだけ思える。