君の才能ごと、独り占め
30☆最終章
ホームルーム前の静かな時間。
窓の外から朝の風が入ってくる。
私は前を向いたまま、小さくつぶやく。
「まだどうなるかわかんないけど」
恒一くんが隣で聞いている気配がする。
「でも、また少しずつ弾いてみようかなって思った」
言い終えた瞬間、胸が少しだけ高鳴る。
自分で口にしたからこそ、本当に前へ進み始めた気がした。
恒一くんはしばらく黙って、それから低い声で言った。
「うれしい」
そのたった一言が、何よりもうれしかった。
私は横を向く。
恒一くんもこっちを見る。
大きな言葉はいらなかった。
約束も、誓いも、今はまだいらない。
怖さが残っていてもいい。
ゆっくりでもいい。
それでも、自分の足で少しずつ進んでいけるなら、それで十分だと思えた。
そして、その隣に恒一くんがいてくれるなら。
きっと私は、前より強くなれる。
チャイムが鳴る。
新しい一日が始まる音。
でもそれは、何かが終わる音でもなくて。
これから先へ続いていくための、やさしい始まりの音だった。
私はそっと前を向く。
もう逃げるだけじゃない。
まだ怖くても、自分の好きだったものも、大切な人も、ちゃんと抱きしめていきたい。
そう思えた。
それがきっと、今の私にとっての答えだった。
窓の外から朝の風が入ってくる。
私は前を向いたまま、小さくつぶやく。
「まだどうなるかわかんないけど」
恒一くんが隣で聞いている気配がする。
「でも、また少しずつ弾いてみようかなって思った」
言い終えた瞬間、胸が少しだけ高鳴る。
自分で口にしたからこそ、本当に前へ進み始めた気がした。
恒一くんはしばらく黙って、それから低い声で言った。
「うれしい」
そのたった一言が、何よりもうれしかった。
私は横を向く。
恒一くんもこっちを見る。
大きな言葉はいらなかった。
約束も、誓いも、今はまだいらない。
怖さが残っていてもいい。
ゆっくりでもいい。
それでも、自分の足で少しずつ進んでいけるなら、それで十分だと思えた。
そして、その隣に恒一くんがいてくれるなら。
きっと私は、前より強くなれる。
チャイムが鳴る。
新しい一日が始まる音。
でもそれは、何かが終わる音でもなくて。
これから先へ続いていくための、やさしい始まりの音だった。
私はそっと前を向く。
もう逃げるだけじゃない。
まだ怖くても、自分の好きだったものも、大切な人も、ちゃんと抱きしめていきたい。
そう思えた。
それがきっと、今の私にとっての答えだった。