君の才能ごと、独り占め
「笑いごとじゃない」

「でもうれしい」

「……ほんとに?」

「うん。そんなふうに思ってくれるの」

彼の目が少しだけやわらぐ。

「星音」

「なに」

「今日、改めて思った」

「何を?」

「やっぱり手放せない」

その一言に、胸がぎゅっと締めつけられる。

「私も」

「ん」

「恒一くんじゃなきゃ嫌」

言った瞬間、自分で恥ずかしくなって俯いた。
でも彼はすぐにその顎をそっと持ち上げる。

「もう一回言って」

「無理」

「言って」

「……いじわる」

「星音限定で」

そんなことを言いながら、彼は甘く目を細めた。

私は観念して、小さく言う。

「恒一くんじゃなきゃ、嫌」

次の瞬間、彼の腕に力がこもる。

「ほんとにだめ」

「え」

「好きすぎる」
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