イケメン男子は、天然美少女を一途に溺愛中。
第八章
境内の端まで歩くと、人が少し減った。
木々の間から夜風が通り、提灯の光がゆらゆら揺れる。
社務所の裏手に、小さな石段があった。
そこへ並んで腰を下ろす。
遠くでアナウンスが流れ、もうすぐ花火が始まるらしい。
ざわめきが期待に変わっていく。
「今日は」
湊が静かに口を開く。
「会えないかと思ってた」
「私も」
紬は素直に答えた。
ここでは、もうごまかしたくなかった。
「真帆と来たんだけど、途中からずっと探してた」
そう言うと、湊がこちらを見る。
「探してたの」
「うん」
「俺のこと」
「……うん」
認めた瞬間、胸の奥がじんと熱くなる。
恥ずかしい。
でも、うれしかった。
湊は少し黙ってから、やわらかく言った。
「俺も」
その二文字に、夜の音が全部消えた気がした。
遠くで子どもがはしゃいでいる。
屋台の呼び込みも聞こえる。
それなのに、紬の耳には自分の心臓の音しか届かない。
木々の間から夜風が通り、提灯の光がゆらゆら揺れる。
社務所の裏手に、小さな石段があった。
そこへ並んで腰を下ろす。
遠くでアナウンスが流れ、もうすぐ花火が始まるらしい。
ざわめきが期待に変わっていく。
「今日は」
湊が静かに口を開く。
「会えないかと思ってた」
「私も」
紬は素直に答えた。
ここでは、もうごまかしたくなかった。
「真帆と来たんだけど、途中からずっと探してた」
そう言うと、湊がこちらを見る。
「探してたの」
「うん」
「俺のこと」
「……うん」
認めた瞬間、胸の奥がじんと熱くなる。
恥ずかしい。
でも、うれしかった。
湊は少し黙ってから、やわらかく言った。
「俺も」
その二文字に、夜の音が全部消えた気がした。
遠くで子どもがはしゃいでいる。
屋台の呼び込みも聞こえる。
それなのに、紬の耳には自分の心臓の音しか届かない。