初恋愛 ~ブルーグレーの瞳~
何だか最近気が付くと、傍にはいつもカイくんがいる。


スキンシップ好きのカイくんが、肩を抱こうとしたり、手を繋ごうとしたり、抱き着こうとしたりするのをやっちゃんが追い払ってる。

本当の意味も知らず、
私はただ二人のやり取りが楽しくて笑っていた。


いつもの木陰で本を読んでいると、いつの間にか隣に黙って微笑みを湛えたカイくんがいる…

そして健に会いに保健室に行っても、暫くすると必ずカイくんが迎えに来る…


ある日私が保健室に行った時、健が

「カイは大丈夫なのか?」

と聞いてきた。

意味が分からなかった私は頭にハテナ?を浮かべ
ながら

「何が?
最初は、何か勘違いして変な事言ってたけど、
面白くて優しい人だよ。

まぁ外人だからかな、
スキンシップが過ぎるところは困るけど、その辺はやっちゃんが何とかしてくれているし…

それに、一人ぼっちで心細いみたいで、仲良くしてあげたいなって…」

そう言うと、目を逸らしてボソッと

「そっか…」

健が言った時、ドアが開いて

「やっぱり此処にいた。
また具合悪くなったの?」

心配そうな表情のカイくんが立っていた。

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