きみの居ない春を、まだ知らない
玲奈は何も知らない


同じように、湊も玲奈の八年間を知らない


その事実が、不思議だった


昔は何でも知っているつもりだったのに


今は、お互いに知らないことばかりだ


「玲奈」


「ん」


「今、付き合ってる人いる?」


玲奈の指が止まった


「いない」


「そっか」


「湊は」


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