孤高の大富豪は優しい魔女に恋をする
ワインを飲みながらクレープを頂いて、美しい日没の景色に最高の締めくくりだ。

食事中も料理に合ったワインが提供されたので、すっかり酔ってしまったシアだ。

夕陽が落ちると庭の照明がついて幻想的な空間になった。

「この照明も計画されているのね。この庭にぴったりの雰囲気ね」

「うん、それに虫が寄ってこないようにもなっているんだ。デッキで楽しんでいて虫に刺されまくったら楽しみも半減するだろう?」

「そうね。ここを設計された方はすごいわね。色んな所が完璧で文句の付けようがないわ」

「今度会ったらそう言っておくよ。きっと大喜びするだろう。実はキャッスルホテルの改装も彼に担当してもらったんだ」

「まあ、その設計士さんはモダンでもヨーロッパの伝統的なホテルもなんでもできるのね」

「そうだなあ。日本で賞も取ってる実力者だよ」

「そうなんですね。キャッスルホテルの内装も素敵でした。部屋は泊った所しか見てないんですが、ホテルのスタッフが各部屋大きさも内装もみんな違うと言ってました。各部屋には名前がついていて部屋番号ではなかったです。私が止まった部屋は”アン”でした」

「そうなんだ。そこはロナウドがこだわってイギリスの歴史上の有名人の名前にしたいと言って…」

「うふっロナウドさんて結構なロマンチストなんですね。でも今日は最高の御馳走を頂いて素敵な建物を鑑賞出来て最高に幸せ」

ちょっと目をとろんとさせたシアが可愛くて目が離せないダルだ。

ここに泊っていってくれるとダルも最高に幸せなのだが、まだそこまで進めるのは早計だ。

シアは明日もお店があるのだ。

また今度はシアの家で家庭料理をご馳走になる約束を取り付けてそれで我慢しなければとダルは自分を戒めた。

シアはシェフに何度もお礼を言っていた。

ダルがホテルの送迎車を呼んでシアを家まで送らせた。
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