孤高の大富豪は優しい魔女に恋をする
両親が亡くなってリリーをカナダに逃がしてこの村に導かれるようにやって来た。

そしてロブとマギーが来てくれて、リリーがシアの許に帰って来てくれた。

今では皆ダルに守られて幸せに暮らしている。

そんな感慨にふけりながら、ホテルの裏庭に作られたバージンロードをダルの待つ祭壇に向けて二人で歩いている。

リリーとマギーが計画してくれた裏庭の祭壇や教会の椅子それを飾る花々、ホテルの窓から顔をのぞかせるゲストからも感嘆の声やピューピューという歓声が聞こえる。

ダルの隣まで来るとリリーがダルにシアの手を渡しながら

「私たちの大切な姉さんをどうかよろしくお願いします」

そう言ってリリーは堪えていた涙を流した。

牧師様の言葉が終わり指輪の交換になると、ロブがタキシード風の服を着て頭にリングピローを付けてバージンロードを歩いてきた。

皆からやんやの喝さいを浴びても、ロブはしっかり頭をあげてシアを見つめながら、まるで百獣の王のように堂々と歩いてくる。

皆は新郎新婦の写真などそっちのけでロブの写真を撮りまくっている。

主役はどっち?と言いたくなるが、仕方ないだろうそれ程ロブは美しく凛々しいのだ。

ダルはリングピローから小さな方のリングを取ってシアの指にはめてくれた。

そしてシアも指輪をダルの指にはめた

“ありがとう”とロブに言うと、一声”ワウ~~~ン“と遠吠えのように吠えてマギーの隣に戻って行った。

多分“おめでとう”の意味なのだろう。

このロブの写真や動画はSNSで拡散されて何万回も再生された。

またロブのお土産のパターンが増えそうだ。
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