『もう、好きじゃないことにした』

蓮side


 正直

 これからも莉央はずっと俺のことを好きだと思っていた。

 三年間。

 ずっと俺の近くにいた。

 だから。

 どこか安心していた。

 俺が女の子と遊んでも。

 俺が連絡しなくても。

 莉央は離れない。

 そう思っていた。

 でも。

 
 仕事からの帰り道。

 莉央が男と歩いていた。

 「……誰だ?」

 思わず立ち止まる。

 笑ってる。

 楽しそうに。

 その男が莉央の荷物を持っている。

 (……何だよ)

 胸がざわつく。

 急いで莉央に電話をかける。

 『もしもし?』

 「今どこ?」

 『え?』

 「何してる?」

 『友達といる』

 「……男?」

 少し沈黙。

 『うん』

 胸がズキッとした。

 「……そっか」

 『どうしたの?』

 「別に」

 電話の先から莉央ちゃん大丈夫?と男の声が聞こえる。

 「じゃあ、切るね。」

 「あ、ちょ…」(ツーツー)」

 電話が切れる。

 スマホを握りしめた。

 (……なんで俺、こんなに腹立ってんだ)

 莉央の方に目をやると楽しそうにそいつとカフェに入って行った。

 「あんな奴に笑いかけてんじゃねーよ…クソっ」

 こんなに腹が立つ。

 その答えは。

 
 ずっと分かっていた。



 俺は。

 
 莉央が好きだ。
 
 ずっと。

 
 ⸻


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