夫が出戻りの幼馴染と「焼け木杭に火がついた」と浮気していたので、そのまま燃やしてしまってもいいですよね?
 実際、叫びたいのはこっちの方である。
 夫の家とはいえ、夫婦で暮らす家で、この人たちは何をしているのだろう。

 そもそもその自覚はあるのかしら。

「アリア、あの、そのこれは……」

 しどろもどろの夫。
 しかしその言葉には謝罪も、間違いだというような言葉もない。

「これは何なんですか? 廊下まで聞こえていましたよ。愛してるって」

 どこまでも冷静に、彼らに近づきながら問い詰めていく。
 
 私には一度だって、そんな言葉をエドワードが言ったことはない。
 それでも大切にはされているし、そこには確かに愛情はあると思っていたのに。

「……すまない。ぼくはずっと彼女のことが好きだったんだ……。ずっとずっと幼い頃から好きで、クラリスが戻って来たと知って、気持ちが止められなくなってしまったんだ」

 結局、そう思っていたのは、私だけだったってことよね。
 
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