世界で1番近い君と、1番遠い初恋
暗闇の中で目を閉じると、瑠華が自分以外の誰かに微笑みかけている幻覚が見えて、心臓が握り潰されるように痛んだ。
瑠華のいない現日の凄まじい寂しさに、中学生の俺の精神は、もう限界を迎えていたのだ。
歯車が決定的に狂い始めたのは、中学2年生の秋だった。
同じクラスの、少し大人しい女子生徒から放課後の教室で
「幸平くんが好きです」
と告白された。
瑠華以外の女子なんて、好きになれるわけがない。
断らなきゃいけない。
そう思っていた。
だけど、顔を真っ赤にして泣きそうな目で俺を見つめるその子を見た瞬間、俺の頭の奥底で、恐ろしい悪魔が囁いたのだ。