氷の君に、恋の歌を。
第六章
放課後の教室は、昼間のにぎやかさが嘘みたいに静かだった。
窓の外からは部活の声がかすかに聞こえて、教室の中には夕日のやわらかな光が差しこんでいる。
乃愛は自分の席で鞄を整えながら、どこか落ち着かない気持ちで指先を動かしていた。
昼休み。
蓮斗がみんなの前で、乃愛は俺の恋人だと言った。
思い出すだけで頬が熱くなる。
しかもあのあと、クラスの子たちにたくさんからかわれて、恥ずかしさはまだ少しも消えていない。
「まだ赤い」
すぐ隣から声がして、乃愛はびくっと肩を揺らした。
「れ、蓮斗くん……!」
いつの間にか、帰ったと思っていた蓮斗がまだ席に座っていた。
頬杖をつきながら、静かに乃愛を見ている。
「帰ったんじゃなかったの?」
「乃愛を待ってた」
あまりにも自然に言うから、また心臓が跳ねる。
「そんなこと言わないで……」
「なんで」
「どきどきするから」
正直に言ってしまうと、蓮斗は少しだけ口元をやわらげた。
「知ってる」
「もう……」
からかわれている気もするのに、その声がやさしくて怒れない。
窓の外からは部活の声がかすかに聞こえて、教室の中には夕日のやわらかな光が差しこんでいる。
乃愛は自分の席で鞄を整えながら、どこか落ち着かない気持ちで指先を動かしていた。
昼休み。
蓮斗がみんなの前で、乃愛は俺の恋人だと言った。
思い出すだけで頬が熱くなる。
しかもあのあと、クラスの子たちにたくさんからかわれて、恥ずかしさはまだ少しも消えていない。
「まだ赤い」
すぐ隣から声がして、乃愛はびくっと肩を揺らした。
「れ、蓮斗くん……!」
いつの間にか、帰ったと思っていた蓮斗がまだ席に座っていた。
頬杖をつきながら、静かに乃愛を見ている。
「帰ったんじゃなかったの?」
「乃愛を待ってた」
あまりにも自然に言うから、また心臓が跳ねる。
「そんなこと言わないで……」
「なんで」
「どきどきするから」
正直に言ってしまうと、蓮斗は少しだけ口元をやわらげた。
「知ってる」
「もう……」
からかわれている気もするのに、その声がやさしくて怒れない。