俺様王子と空とキス。
――――――パン
『こ、これは…
同着!同着です!!!』
走り切った二人はゴールしてから、息を切らしながら校庭で仰向けになっている。
周りは“きゃーーーー!”と言わんばかりの熱い歓声に包みこまれた。
「うわぁー!玲央マジですげえ!惜しかったなぁ…柚葉ちゃん!」
「…あ、う、うん…。」
あともう少しで追いつきそうだったアイツのこと、手に汗握りながら応援している私がいた。
『閉会式を始めます。』
アナウンスが流れ、私たちは各々クラスごとに並び始める。
あともう少しで本当に先輩の事…抜かしそうだったなぁ。
全速力で走ってるアイツの姿が目に焼き付いたまま。
閉会式の言葉なんて聞いてるはずもなく、ぼーっと立ち上がった。
「柚葉、ちょっと。」
「…あぁ、うん。」
振り返ると、浮かない顔した一ノ瀬が私を呼び出したのだ。