*主役じゃなくても*


「冬斗言ってなかったの?」


「お前言ったんじゃなかったのか?」


「言ってないよ、僕。」


『で、なにが終わらないの?』


「あのね、ほら、プレゼントって、包装紙で包んであるでしょう。

その、包むのをやるんだ。」


「しかも、少しじゃなくて、半端ない量を・・・」


『なんだぁ。そんな事か』


「だから、すごい量なんだって!!」


『だって、要するに、ラッピングでしょう?

冬斗、あたし、ずっと、バイトしてるところ、何屋さんか知ってる?』


「・・・ラッピング専門店!!」


『そう!!

そこの中でもすごくラッピング早いんだから。

正社員にならないかって言われてるんだよ?』


「お前スゲーんだな。」


「なら、今年は、早く終わるかもね。」




< 55 / 120 >

この作品をシェア

pagetop