『冥府の門番は今日も忙しい!――聞いてないぞ! 死神が仕事放棄とか!――』
「何を?」

「部門長」

「ああ」

「ああ、じゃねぇよ! 俺、いつから部門長なんだ?」

 咲良は、何故そんなことを今さら聞くのかと言いたげな顔をした。

「三年前」

「…………は?」

 聞き間違いかと思った。

「もう一回」

「三年前から、異世界転生部門長」

 俺はゆっくり親父を見る。

 親父は視線を逸らした。

「……おい」

「何だよ」

「誰が決めた」

「俺」

「本人に言えよ!」

「言ったと思ったんだけどな」

「聞いてねぇ!」

「任命書は?」

 咲良が答える。

「出てる。受領済み」

「俺、受け取ってねぇぞ」

 全員の視線が、また親父へ向く。

 螺良は少し考えてから、何でもないことのように口を開いた。

「俺が受け取ったかも」

「本人じゃねぇだろぉぉぉ!」

 
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