千代子花火の12週間の恋
  ◆◇◆


 ❄二日後……❄


  「じゃじゃーん~~できましたぁ……」


 私は「極秘」と書かれた書類の山から三話分のネームを取り出した……そして二人で座って読み合わせをした……


  「大変でしたね……」


 いつもは彼、マスクをつけているけど……今日は外していた……うん……マスクをつけているより格好いい。一生マスクをつけっぱなしにしないでほしいな、お願いだから……


  「あっ……ありがとうございます……」


 彼はミルクココアを差し出してくれた……私たち二人は、ほとんどずっとこの部屋に籠りっぱなしだった……寝るときだけ、彼は自分の部屋に帰る……


  「正直……自分のキャラクターがこんな風に描かれてるのを見たら、涙が出ちゃいましたよ……」


  「そうですか?……ですよね……分かる気がします……」


 正直言うと……今、私は心の奥でひそかに、このシリーズがいつかアニメ化されないかなって期待している……
 

  「あ、それと……吉永(よしなが)さんって……東京出身の方ですか? 都会の人って感じがしないなって……」


  「分かるんですね……僕、岐阜の出身なんですよ……」


  「わあ……あそこ、観光名所がたくさんありますよね……私も一度は行ってみたいなってずっと思ってたんです……」


  「この話を書き終えて、しばらく実家に帰るときにでも……もし嫌じゃなければ……案内しますよ」


  「わ……じゃあ! よろしくお願いします!!!」


 私たち二人は……今、少しずつ話すことが増えていって……もっと、もっと……


 もっと笑い合うようになって……


 もっと……心を開くようになっていった……
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