千代子花火の12週間の恋
  ◆◇◆


 ❄二週目❄


 「さあ……これが今週の見本誌だよ……」


 私たち二人は、自分たちのマンガの第一話が載った見本誌を受け取った。表紙もあって、四色刷りの巻頭カラーもあって……


 「すごいよ……初めてのカラーページでこんなに綺麗に描けるなんて……千代(ちよ)さん、本当にすごいですね……」


 「(よし)さんのストーリーだって、負けず劣らず光ってますよ……」


 「そうだよな……よし……お互い頑張ろうな……仕事の打ち合わせは明日でいいかな? 吉永(よしなが)くん……」


 「はい……」


 担当編集さんは、身をかがめながらゆっくりと部屋を出て行った……なんだか気の毒だな……


 「正直……まだ夢を見てるみたいな気がしてます……」


 「本当ですね……あっ……」


 突然、(よし)さんのスマホが鳴った……


 「あっ……」


 「どうしたんですか?」


 「これ見てください……」


 彼はスマホの画面を見せてくれた。それは街に最近オープンした猫カフェの広告だった……


 「これって……猫カフェ……」


 「来週、一緒に行きませんか?」


 「え?」


 これって……誘われてる?


 「行きます!!」


 私は素直に、そう答えてしまった……
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