放課後のジントニック、美術室の魔法
「結衣さんとはどうなんだ?」
「え?」
「最近ちゃんと会ってんのか?」
「会ってるよ」
「へえ」
大輝がニヤニヤする。
「お前、昔より楽しそうだよな」
「そうかな」
「そうよ」
夏海が横から口を挟んだ。
「航平、結衣さんの話するときだけ顔が違うもん」
「そんなに?」
「分かりやすいくらい」
「……まあ、好きだからな」
そう言うと、二人が同時に笑った。
「知ってるよ」
「今さらでしょ」
その言葉に、俺も笑った。
結衣さんとは、あれからまた一から関係をスタートさせた。
それは、お付き合いをではなく、出会うとこから。それでも、昔とは違う。
あの頃みたいに、会えない時間をただ待つだけでもない。
今は、会いたい時に会って。
一緒にいる時間を少しずつ増やして。
知らなかったお互いを、また知っていく。
それが、今は嬉しかった。
「じゃあ、次はいつ会うんだ?」
大輝が聞く。
「明日」
「明日かよ!」
「いいだろ別に」
「はいはい、ごちそうさま」
三人で笑う。
その時、俺はふと夏海を見た。
大輝がくだらないことを言って、それに夏海が笑っている。
いつもの光景だった。
だけど、大輝が笑ったあと、夏海がほんの少しだけその顔を見つめていた。それも、一瞬だけ。
すぐにいつもの笑顔に戻ったから、気のせいだったのかもしれない。
でも、その光景に俺は少しだけ笑ってしまった。
「なに笑ってんの?」
夏海が俺を見る。
「いや、別に?」
「なんか気持ち悪い」
「ひどいな」
また三人で笑う。
大輝は何も気づいていない。
夏海も何も言わない。
俺も、何も言わなかった。
それでいいと思った。
きっと、俺たちはこれからもこうして集まる。
仕事の愚痴を言ったり。
恋愛の話をしたり。
くだらないことで笑ったり。
高校生の頃とは、少しずつ変わっていく。
それでも、三人でいる時だけは、あの頃と同じような気がする。
恋人にならなくても。
家族にならなくても。
ただ、一番近くにいる友達として。
それだけで十分なのだと思うし、夏海もそう思ってるのかもしれない。
「なあ、二人とも」
俺が声をかける。
「何?」
「どうした?」
「また三人で集まろうな」
大輝が少しだけ目を丸くした。
「何だよ、急に」
「え?」
「最近ちゃんと会ってんのか?」
「会ってるよ」
「へえ」
大輝がニヤニヤする。
「お前、昔より楽しそうだよな」
「そうかな」
「そうよ」
夏海が横から口を挟んだ。
「航平、結衣さんの話するときだけ顔が違うもん」
「そんなに?」
「分かりやすいくらい」
「……まあ、好きだからな」
そう言うと、二人が同時に笑った。
「知ってるよ」
「今さらでしょ」
その言葉に、俺も笑った。
結衣さんとは、あれからまた一から関係をスタートさせた。
それは、お付き合いをではなく、出会うとこから。それでも、昔とは違う。
あの頃みたいに、会えない時間をただ待つだけでもない。
今は、会いたい時に会って。
一緒にいる時間を少しずつ増やして。
知らなかったお互いを、また知っていく。
それが、今は嬉しかった。
「じゃあ、次はいつ会うんだ?」
大輝が聞く。
「明日」
「明日かよ!」
「いいだろ別に」
「はいはい、ごちそうさま」
三人で笑う。
その時、俺はふと夏海を見た。
大輝がくだらないことを言って、それに夏海が笑っている。
いつもの光景だった。
だけど、大輝が笑ったあと、夏海がほんの少しだけその顔を見つめていた。それも、一瞬だけ。
すぐにいつもの笑顔に戻ったから、気のせいだったのかもしれない。
でも、その光景に俺は少しだけ笑ってしまった。
「なに笑ってんの?」
夏海が俺を見る。
「いや、別に?」
「なんか気持ち悪い」
「ひどいな」
また三人で笑う。
大輝は何も気づいていない。
夏海も何も言わない。
俺も、何も言わなかった。
それでいいと思った。
きっと、俺たちはこれからもこうして集まる。
仕事の愚痴を言ったり。
恋愛の話をしたり。
くだらないことで笑ったり。
高校生の頃とは、少しずつ変わっていく。
それでも、三人でいる時だけは、あの頃と同じような気がする。
恋人にならなくても。
家族にならなくても。
ただ、一番近くにいる友達として。
それだけで十分なのだと思うし、夏海もそう思ってるのかもしれない。
「なあ、二人とも」
俺が声をかける。
「何?」
「どうした?」
「また三人で集まろうな」
大輝が少しだけ目を丸くした。
「何だよ、急に」