平和な国。
通知表は期末テストの返却とは違うドキドキがした。評価されることが好きとか、そんなことは決してない。でも、なんだろうか、"この期間の私はどういう人間として見られていたのか"それの答え合わせのようで、ドキドキする。
名前を呼ばれたから、ちょっとだけ挙動不審になりかけながら、教壇へと向かう。
みんなはもう自分の通知表や、仲の良い友だちの通知表に夢中になっている。
誰も私個人に興味なんてないのかもしれない。だってきっと、私にとってのみんなも大きくは変わらないのだ。ミラと彼一人を除けば。
「ほい、今学期はちょっと勉強おろそかだったか?まぁ、あんたはさほど心配してないけどね」
先生は通知表を、私の頭に軽くポンと叩くようにして渡してきた。
中身を見るよりも先に、この人は生徒一人一人に言葉を投げかけている。それは、教師としてあるべき飾り気を取り払った、素の大人としての言葉なのだろう。
通知表を受け取った私は、席につくまでに、それを開いてみる。おろそかにされた教科と、そうではなかった教科との評価にくっきりと分かれている。
「ミラの通知表を当てて見せよう。むむ、体育と技術は5。ふむふむ、数学は2、英語は3だな?」
教壇から席までの間。教室の奥へ向かって前から3番目の右側。座って頭をくしゃくしゃとしながら通知表に目を落とすミラにそう言った。
「なぜ知っている?!」
「分かるよ。だってミラのことだもの」
「なにそれ、私のこと好きすぎでしょ」
そう言って、太陽のような笑顔でミラは笑ったんだ。
名前を呼ばれたから、ちょっとだけ挙動不審になりかけながら、教壇へと向かう。
みんなはもう自分の通知表や、仲の良い友だちの通知表に夢中になっている。
誰も私個人に興味なんてないのかもしれない。だってきっと、私にとってのみんなも大きくは変わらないのだ。ミラと彼一人を除けば。
「ほい、今学期はちょっと勉強おろそかだったか?まぁ、あんたはさほど心配してないけどね」
先生は通知表を、私の頭に軽くポンと叩くようにして渡してきた。
中身を見るよりも先に、この人は生徒一人一人に言葉を投げかけている。それは、教師としてあるべき飾り気を取り払った、素の大人としての言葉なのだろう。
通知表を受け取った私は、席につくまでに、それを開いてみる。おろそかにされた教科と、そうではなかった教科との評価にくっきりと分かれている。
「ミラの通知表を当てて見せよう。むむ、体育と技術は5。ふむふむ、数学は2、英語は3だな?」
教壇から席までの間。教室の奥へ向かって前から3番目の右側。座って頭をくしゃくしゃとしながら通知表に目を落とすミラにそう言った。
「なぜ知っている?!」
「分かるよ。だってミラのことだもの」
「なにそれ、私のこと好きすぎでしょ」
そう言って、太陽のような笑顔でミラは笑ったんだ。


