浅葱と萌葱の検死報告〜ラスト・ドレスを纏ったシンデレラ〜
二人はお礼を言って車から降り、年季の入ったドアをノックする。すぐに「はい」と言い、恰幅のいい男性が姿を見せた。ライラの父親だろう。夕鈴が身分証を見せる。

「FBIの萌葱夕鈴です。こちらは法人類学者の浅葱白夜先生です。ライラ・スワンさんについてお話を伺いに来ました」

「ライラ・スワン?過去を持たない女優がこの家と関係があるんですか?」

ライラの父親は訝しげな目を向ける。白夜が口を開いた。

「実は、ライラ・スワンさんが遺体で発見されたんです。そして調べた結果、ライラ・スワンさんはリチャード・シーヴァーさんだったことがわかりました」

ライラの父親がピクピクと瞼を動かす。夕鈴が素早く白夜の前に立った刹那、ライラの父親が「俺の息子はとっくの昔に死んだ!!」と大声を上げた。白夜の肩がびくりと跳ね上がる。

「あいつは昔からなよなよしていて嫌だったんだ!!小さい頃から女と人形遊びやままごとに夢中で、キャッチボールも車にも興味を示さない!!バレーボールのチームに入れてやったが、最終的には「女になりたい」とか言って家を出て行きやがった!!」
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