尊い推しに溺愛されてます!? 【続編】
「みう」

 名前を呼ばれて、そっと目を閉じる。
 次の瞬間、レンくんのキスが優しく重なった。

 甘くて、あたたかくて。
 なのに胸の奥までしびれるみたいで、息ができなくなる。

 離れたあとも、彼の額がこつんと私に触れたままだった。

「……好き」

「私も……」

「足りない」

「えっ」

「毎日会っても足りないし、こうしてても足りない」

 そう言って抱きしめられる。
 すっぽり包みこまれる腕の中は、安心するのにどきどきが止まらない。

「これから先も、ずっと甘やかすから」

「そんなの、毎日大変だよ」

「平気。むしろしたい」

「ほんとに?」

「うん。推しとして見上げられるより、彼氏として隣にいたい」

 その言葉に、じんわり目頭が熱くなる。

 画面の向こうにいた、遠くて尊い人。
 ただ見つめるだけだった私の推しは、今はこんなにも近くで私を抱きしめている。

「みう」

「なに?」

「幸せにする」

「……うん」

「だから、ずっとそばにいて」

 私は笑って、小さくうなずいた。

「はい。ずっと、レンくんのそばにいる」

 その答えを聞いたレンくんは、泣きたくなるくらい優しく笑った。
 そしてもう一度、今度はさっきよりも甘く、愛しいキスをくれた。

 夜の帰り道。
 静かな街の片隅で、私の恋はちゃんと叶った。

 推しだった人は、もう遠い憧れじゃない。
 私だけを見つめて、私だけに触れて、誰よりも甘く愛してくれる大好きな彼氏だ。

 だから私は、この先も何度だって思う。

 尊い推しに溺愛されてます!?

 それは、しんどいくらい幸せで。
 世界でいちばん、甘い奇跡でした。
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