ミュージック・プロジェクト! 〜デビューをかけた秘密のアイドル大作戦!〜
「紡っこれ着てみて!」

律くんに差し出されたのは、淡い水色のワンピース。

裾部分に控えめなレースの付いた、可愛らしいデザインだった

「わぁっ…!」

思わず声が零れる

でもそのくらい、素敵なお洋服だった。

「ほら紡!今着てみてよ!」

「えっでも…こんな素敵なの私似合わないっ…!」

お洋服に着られてるみたいになっちゃうしっ…!

「大丈夫だ。似合うだろ」

「…そーそ。
行ってらっしゃい〜」

「まっ、待ってっ…!」

背中を押され、流されるように試着室に入る

「外で待ってるから〜っ!」

なんでこんなに団結してるのっ…!?

頬を膨らましながら、私はおずおず…とお洋服に袖を通した。

.⋆𝜗𝜚 ┈┈┈ ⋯ ┈┈┈ 𝜗𝜚

「…やっぱり…」

私には可愛すぎる気がするなぁ…あはは…。

蓮くん達のセンスは良いんだろうけど…私が地味すぎて似合ってない…。

「紡、着替えた〜?」

すると、律くん達の声が聞こえてくる

ここまで来たら覚悟を決めるしかないっ…!

「お、お待たせ…!」

思い切ってカーテンを開ける

皆の反応をおそるおそる目を開けて確認すると…

「わっ!紡、似合う!」

「…凄く似合ってる」

「似合ってる。」

「あ、ありがとう…っ」

お世辞だって分かってるけど、なんだか照れくさいな…。

「その服なら…髪もちょっとアレンジしたらいいかも?
店員さーん!そこの席座ってもいいですか?」

「はい。どうぞ」

優しい店員さんに案内され、私はソファに座る

「紡、ちょっと眼鏡取れる?」

「うんっ」

眼鏡を外すと、目の前にいた律くんと目が合った

「…はっ?」

「えっ?」

律くんの目が大きく見開かれる

どうかしたのかな…?

「ちょっ…とまって…
紡…だよね?」

「そう、だよ…?」

突然どうしたんだろう…?

「紡…。」

「っ…!」

蒼真くんは私をじぃ…と見てるし、蓮くんは私からバッ と目を逸らした

すると、みるみる律くんと蒼真くんの顔が赤く染っていく

えっ!?

「だ、大丈夫…?顔赤いけど…もしかして熱?」

「…ううん…なんでもない…。」

「…なんでも、ない」

2人が大丈夫って言うなら、大丈夫かな…。

「んーと…
それじゃあ…髪の毛やっちゃうねっ…!」

「うんっ…!」

その後、律くんに髪を可愛く結って貰い、私達はお店を後にした。
< 23 / 34 >

この作品をシェア

pagetop