普通の貴族だと思って結婚したら、身分を隠して潜伏する王太子様でしたー!? ……離婚します!
「……離婚します!」
「いやいや、ルリア。待ってくれ。その結論に至るまでに、僕の話を聞いてくれないか」
私は勢い良く立ち上がりかけた姿勢から、椅子に腰を下ろした。
先ほど、盛大な結婚式を経て私の夫になったばかりのエッセン伯爵アルベルトは、背が高く整った容貌を持ち群衆の中にあったとしても目を引くだろう。
それもそのはず、金髪青目のアルベルトは直系王家の血を引いているなんて……私は結婚式が終わってから知らされたのだ。
もちろん。婚約期間中にも、そんなことは、全く聞いた事はない。
感情的になったことが少し恥ずかしくなった私はティーカップに口をつけて飲みながら、こんなにも美形の男性が私を選ぶなんて、本当におかしいわ……と、これまでに感じていた違和感の正体を知り、納得することができた。
当代王は腐り切った政治を正そうと親兄弟など皆殺しにして、王位についた人物だ。
そんな彼の息子エッセン伯爵とは仮の姿で、成人して息子が生まれ盤石になった状態で身分を明かす……そういうことになっているらしい。
「聞いていた話と違いますわ!」
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