私の運命の人
月日は飛ぶように過ぎ、大学四年生になった私は母校の高校へ教育実習に行くことになった。
先立って挨拶に行くと、瀬川先生が破願して出迎えてくれる。

「やっとこの日が来たわねー。待ってたのよ」
「瀬川先生、お世話になります。よろしくお願いします」
「こちらこそ。私も異動のお声がかかるんじゃないかとビクビクしてたんだけど、どうしても三嶋さんと一緒に教壇に立ちたかったから嬉しくて」

私は瀬川先生の肩越しに職員室を見渡した。
知っている先生はほとんどいない。

「みんな異動されたのよ。三十木先生も」
「そうなんですね」
「あなたがここに教諭として戻って来る姿を、三十木先生も見たかったでしょうね。でも大丈夫! 大学同窓生のよしみで同窓会しましょうって連絡先を交換したから。三嶋さんも一緒に飲みに行きましょ! って、待って。二十歳は過ぎてるわよね?」
「もちろんです。二十一ですよ、私」
「三嶋さんが二十一かあ、すっかり大人のきれいな女性になって。私も年を取るわけね」
「瀬川先生こそ、いつまでもお若いです」

確か私の十歳上だから三十一歳のはずだけど、二十代としか思えない若々しさだった。
ついついおしゃべりが弾んでしまうが、改めて実習のお願いと今後の予定を確認し、ほかの先生方にも挨拶してから帰宅した。
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