your side
「何見ようか…」

あたしは言えないでいた

この関係なだけで
充分な気がした

時々見せる遠い目と
切ない表情に

怖かった

「クリスマス家こねえ?」
十が突然言った

「え?家?あ、うん」

「じゃ決まり」

映画館のある駅に着いた

十に着いて降りようとした時

十があたしの手を握った
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