your side
その頃からアネキのカウンセリングに付き添うようになった

アネキだけの診察の時間オレは待ち合い室で待っていた

ビルの3階で待ち合い室の窓からは道路を挟んで向かいの小さいオープンカフェが見えた

オレは人をそんなに好きになった事はない

誰に告られても

特別気になる人もなかった
だけどそのカフェで働く女の子に

オレは恋をしてしまった

こんな感覚は初めてだった
あんなに明るく笑うんだ

たまに彼氏みたいな奴が迎えにきたりもして

少しショックだったり

けど近くに行く事は出来なかった

アネキの診察中の一時

あの子を見ているだけで幸せだった…

けど…そんな小さい出会いも…

アネキは許さなかったんだ…
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