婚約者と浮気相手どっちがムカつくかって?関係無いですわどっちもぶっ飛ばします!言葉で粉砕!
「お前みたいな女と婚約するなんてこの僕は不幸の帝王だった!しかし!今愛するキャサリンと愛し合うことを宣言する!」
こんな戯言を叫んでいるのは私の婚約者であるアルフレッド公爵令息である。
何かキャサリン男爵令嬢なる淫乱女と浮気しているのは知っていたが、お父様が公爵家と繋がりたいがために見逃すように主張しており、さらに私もいっそ白い結婚として優雅に公爵夫人として居座るのなら、開き直ってやると思っていたので見逃していたが、まさかこんなみんなの前で公開の宣言をするとは!
こういう戯けたことは内々だったからこそ、私達侯爵家の見逃しも知られずに済んだのに、こうなったら見て見ぬ振りができないでは無いか!
なんて馬鹿なのだ!
私がまず最初に思ったのはこれであった!
ああー私は今思えば公爵家だからってここまで卑屈になって繋がる必要は無いと思うのだが、お父様が権威主義者だから……!
どうせならへつらうなら最強の王家や陛下にしておけばいいのに!
まぁいい!
そしてキャサリンも横から何か言ってくる。
「みんな祝福して下さらない?私とアルフレッド様の永遠の愛を!」
……何言ってるんだこいつは……
私が完全にドン引きしていると、他の貴族達もざわついている……
そらそうよ、普通貴族の社交場で宣言する!?
ただしアルフレッドの奴が公爵家故に表立って抗議できる奴はいない……
貴族というのは日和見こそ正義で負ける側につくのは馬鹿だからだ。
ようは、アルフレッドが馬鹿をしているのは分かっても、公爵家のごり押しでカバーできる範囲かどうかを、皆は見極めているのだ!
しかしそんな風であっても、声が聞こえてくる……
「おいおいスカーレット嬢と婚約してるはずだろ?どうなるんだ?」
ところで私はスカーレット侯爵令嬢である!
「スカーレット様かわいそう……!」
私はこういう時かわいそうとかほざいてくるアホ女こそ、てめーの頭が可哀そうだって言いたいが、まぁいい!
だって別に私はアルフレッドなど愛しているわけもなく、まぁ浮気されて愛していますってただの馬鹿ですからね。
しかも元々政略結婚で愛が芽生える余地など無し!
契約後、愛が芽生える可能性だって浮気で消える、そらそうよ。
だから可哀そうというよりは呆れと、私が損をしたくねぇよって計算しかないのに、かわいそうとかイキる馬鹿女マジで死んでくれや!
私が思うことである。それはそうとして……
馬鹿フレッドも声が聞こえてきたのかこんなクソ以下の挑発をして来るでは無いか!
「僕は寛容だからスカーレットよ、お前との婚約破棄はしないでおいてやろう!家のためだからな!だが僕が愛するのはキャサリンだけだ!それを宣言させてもらう!お前もまさか政略結婚でありながら僕に愛されたかったのか?それが不満ならお前から婚約破棄を申し出るのだな!それならばお前が全部悪いことになるんだ!」
……さっきまでは呆れ切っていたがこうも喧嘩を売られると、私も怒りに溢れた……
ぶち殺すぞゴミが!
当然侯爵令嬢に過ぎない私にアルフレッドを抹殺する力など無いが、仮に私が魔法を使えたら、多分こいつを炭クズにしたと思う。
それくらいふざけるなと思った話である。
こんなのイチイチ言語化する必要も無いが、あえて言語化しよう!
まず、どこが寛容なんだ、婚約破棄を申し出たらお前の家が賠償問題となり、不利になるからという自分の都合では無いか!
もちろん私も自分の都合を重視するからそれは当然のことであるが、それを寛容とかいうなんだその浅ましい主張は!
死ねやカス!
この怒りが第一声である。
ようは自分の都合を恩着せがましく言うなんてそんな論外でこちらがニコニコするわけが無い。
次に流石のあのウンチ野郎も愛されているみたいなナルシスト全開の戯言こそ言わなかったが、その可能性を言うだけで不愉快だ。
何で私がお前のようなスカタンを愛すると思っているんだ!
お前を愛するくらいならば、昨日池で見た亀を愛せよって言う方が理解できるレベルでありえんわ!ボケが!
ようは私が一ミリでも愛する可能性があると思うこと自体が私への侮辱である。
これは言い切れる。
仮にこれは私が身分が低いくせに生意気とかではなく、私が仮に奴隷として生まれても思ったことだ。
ようは生きているだけで発生する意地って奴だ。
舐めんなカスが!
私はそこまで卑屈な価値観をしていないし、そういう軟弱を許さない!
最後に婚約破棄をしてくれて、キャサリンと結婚したいのがお前の本音なんだろうけど、それならばてめーからして来いや!
自分から婚約破棄はしないけど相手がしてくれ、でも僕は悪くないよ、原因作ったのは僕だけど……
????????????????????????????????????????????????????????
何だその厚かましい要求、つまり私を絶対侮辱罪ということで、こいつは殺してもいいと今確信したのだ!
しないのはあくまでも私にそんな力は無く、さらに仮に成功しても捕まるからだ。
魔法でこっそり殺せるのなら絶対に殺したと思う。
それくらいゴミクズ野郎である!
私が怒りでぐるぐるしていたら結果的に黙っていたことになっていたのかキャサリンのカスが追い打ちをかけてくる!
「あらアルフレッド様そんな酷いことを言ってはよくありませんわ?あんなにもアルフレッド様を愛していたはずなんだからショックを受けているのよ、ここはほんの僅かだけお優しい言葉を寛容なお言葉でかけてあげるべきですわ、たかがその程度で嫉妬をするほど、私アルフレッド様の愛を疑うほど小さな人間ではありませんわ!」
「そうだなキャサリン、何て君は素晴らしいんだ!おいスカーレットキャサリンの寛容さに感謝するんだな!わっはっは!」
……人間怒りを超えると言語化も難しいんだなと思った。
シンプルに死ね!
これ以外浮かばなかった!
私は黙ってこの場を去ったが、お父様に言う。
「あんなボケカスと私は仮に家のためであっても結婚したいと思わないのですが、何故なら絶対に家の得にもなりませんよ」
「……そうは言ってもなぁ公爵家との繋がりは大事だし……」
「だからそのメリットが無いと言ってるのですが!」
「いやいやだから大事だから……」
「じゃあそれよりも利益があればいいんですよね?」
「え?一体何をする気なんだ?」
黙ってろクソ親父!
ようは我が家が困らずに、何ならあのクソ公爵家との繋がりよりも、もっと得すればいいんだろ?
やってやるよ、あんな馬鹿と形式的な白い結婚すらまっぴらだ!
だって私の中ではあの2人は敵確定したので、ぶち殺すと決めたからだ!
……当然物理的には殺せないが貴族らしく策略であの2人を貴族社会から破滅させてやるよ!
今私は誓ったのであった!
そして私はまず考えた、アルフレッドのボケカスさえ何とかできれば、キャサリンとかいう身分も低くて、かつ評判も令嬢間では男好きみたいに不評なボケが私に勝てる道理は無いので、まずはアルフレッドを何とかすることだと気づいた。
ようはあのボケはゴミカスだが、ギリギリ、婚約破棄までは自分で言っておらず、キャサリンと愛し合うのは政略結婚と愛は違うのだからセーフと通し、さらに明らかにやってることはクズでも、公爵令息だから文句を言わせず、あのクソ親父も敗北者故に抗議もできないから、何て言うか、微妙なバランスで破綻しないのだ。
これをちゃんと私が崩さないといけない!
それにはどうするか……
一応私が「酷いわですわ」みたいな悲劇のお姫様を気取れば、同情する馬鹿女や馬鹿男共は出るだろう。
だがこんなもので身分差が覆ったりしない。
そんなに貴族の身分は軽くないのだ!
さらに私自身こんなバカげたことをするのは死ぬかどうかまで追い込まれない限りしたくは無いし、向かないことも分かり切っている!
よって却下だ!
だから明確にアルフレッドを自爆させないといけない。
私が何か言うだけでは、ギリギリセーフなラインと身分な壁のせいで、きっとなんともならないのだから!
ってことでどうしたらいいか考える……
……そうだ!
あの馬鹿、あいつのよりどころは公爵家のアルフレッドってことだけである。
ならばどうしたらいいのか?
ふっふっふ、勝ったな!
これからそれを見せて差し上げますわ!
ということで私が向かうのは第三王子様の元である!
何て言うかせこくて古典的だが、ようはバカ令嬢共からの同情なんぞ引いてもクソの役にも立たないが、第三王子様に、あれはちょっとないのでは?と訴えて、王家>公爵家という当然の格付けから、身分を無効にしようということだ。
これは何も第三王子様に味方をしてくれなんて甘えを言いたいのでは無い。
そうではなくアルフレッドの強みは、私よりも身分が高いこと、たったそれだけなので、身分を無効として、言論や道理だけの争いになれば、私が勝手に勝つ。
身分さえ、無効にしてくだされば、ようは第三王子様の前では対等ですって一時的にして下されば、後は自分の手で言論でボコボコにしてやるだけなのだ!
はっはっは!ざまぁみろ、これで私に勝てるものなら勝ってみろや!
もちろん第三王子様ともあろうものが、そんなおいしいことを無条件にしてくれるわけはないのだが、今回に限り、明らかにアルフレッドに非があるから、その同情で、限定的にしてくれるくらいは期待できる。
あの人は、何て言うか正義感が強く優しいことで有名ですからね!
ということで私は裏工作に走ることにする。
馬鹿めアルフレッド覚悟しやがれ!
ってことで、第三王子様との面会の許可を取ったのだが、その時間に訪れても急遽予定が入ったことで、今度ということになった。
仕方ない!相手は王子様である、これくらいのことでめげていては始まらないのだ!
私が帰る途中、城の中で偶然馬鹿フレッドとキャサカスの2人に出会うでは無いか!
……こうなると私は逃げるわけにもいかずにゴングが開始されるのであった。
というかこの挑発が許せなかったのもあったのですけどね!
「なんだスカーレットでは無いか!前は何も言えずに逃げ帰ったのだが、今回もそうするのか?」
……私も挑発を受け流すことは普段はいくらでもするのだが、罵倒は内心ではしまくるが……
今回は殴りたいくらいの敵故に、それを受け流す気にはならなかったのだ!
ざけんなカスが!
「あらそんなところで堂々と浮気ですか?」
私は別に当然嫉妬はしてないのだが、一応形式的には婚約者であり、さらにあいつが破棄しなかったことを逆手にとってそこをついてやるのである!
「あらスカーレット様嫉妬していますの?かわいそうですわ、アルフレッド様、私はスカーレット様を慰めてもヤキモチなんて焼いたりしませんわ!」
雑魚が何かほざいているがお前なんぞどうでもいいんだよ、アルフレッドを血祭りにした後次はてめーだからな!
ってことでシカトしてやったが、アルフレッドが増長し……
「言ったであろう!真実の愛はキャサリンとあるのだと!それを嫉妬するなんて見苦しいぞ!悔しかったらこの僕に愛されてみせよ!」
……その場で思わずビンタをかましそうになったのを我慢した私を褒めてやりたい。
危ない危ない!そんな衝動的なくせにろくにダメージにならない攻撃をしてどうするんだ!
私が困るだけでは無いか!
私がしたいのは一時の気晴らしでは無く、この2人の破滅なのだから!
ということで戦略的に失敗しなくて良かった!
「愛なんてどうでもいいですわ、政略結婚とはいえ形式があるのに、それを無視していいのかしら?と言ってるのですわ!」
私は内心反吐が出ると思った、何故なら形式なんて馬鹿共の戯言って価値観なので、それを逆手に取ったこんなことを言うのはゴミだと思ったからだ!
しかし負けるよりはマシである、勝つためには私は何でもするのだ!
それが戦いだ!それは本物の戦であろうが、令嬢のたかが貴族の社交バトルだろうが変わらない!
もちろん本物の戦士からしたら温いかもしれませんが、私だって負けることは嫌ですわよ!
「何だお前は形だけでも愛していると言われたいのか?それはできない相談だな!何故なら僕は真実の愛に目覚めており、キャサリンを愛しているからだ!」
「あらアルフレッド様?偽りの愛を言えば満足するらしいのだから言って差し上げればいいのよ?私その程度で目くじら立てませんわ?」
「おお、何てキャサリンはいい女なんだ!やはり運命の人である!」
「嬉しいわ……!」
どんどん勝手な世界に入っていくこいつらに私はドン引きした……!
もちろん私は恋愛とは2人の世界を作るもの……この意見には実は割と賛成だ!
だがそれを、私という敵をダシにしてすることは極限まで気持ち悪いと思う。
ちゃんと2人だけで完結しろや!とだけ……!
「どうでもいいですけど、その浮気を追及されたら困るのは公爵家でなくて?」
本当は馬鹿親父がそれをつけないからあんまり困らせることができないのだが、一応ハッタリで言うことにした……
はぁ、マジでハッタリとかも私好きじゃないんだけどな!
だがこいつらに負けるよりはマシなのだ!それだけである。
「そんなものどうした!僕は公爵家なんだ!お前ら下民の家何か怖くないぞ!僕は最強なんだ!わーっはっはっはっは!愛も最強!家も最強!パーフェクトアルフレッド様なんだ!!!!!!」
完全にいっちまってて私もドン引きしたが、これがこいつの破滅だったのである!
僥倖の時がついにきた!
丁度お城なので通りかかったのが、王太子様であった。
「誰が最強だと申した?」
その声を聞いた瞬間に私は当然として、アルフレッドのボケカスも青ざめた……
……私がさっき第三王子様に頼もうとして、もっと強いであろう王太子様に頼まなかったのも、王太子様がいかに恐ろしい方か知っているからである!
だって王太子様は……
後は見ていれば分かります!
「い……いえこの私は最強でも何でも無く……」
しどろもどろになっているボケフレッドだが、キャサリンの馬鹿が空気を読めなかった!
こいつ男爵令嬢だから、王太子様の恐ろしさを知らないんだ!
「あら王太子様?私キャサリンとアルフレッド様の愛は不滅ですわ!最強ですのよ!祝福して下さらない?」
私は敵ながら死んだと思った、もう怖くてドン引きしている……!
アルフレッドも「馬鹿!キャサリン!王太子様に不敬であるぞ!」
などと全力で止めているので、喧嘩が始まった!
「何よアルフレッド様!アルフレッド様は最強なんですよね?だから私愛しているのですわ?」
「だからもうやめてくれ!」
アルフレッドは半泣きである、そして私が恐る恐る王太子様の顔を見ると……
「アルフレッド、そちはいつからそんなに偉くなったのだ?後学のために、私に教えてくれないか?」
始まった!
明らかにこれは王太子様が怒っている時に言いだす恐怖の発言だ!
そう、王太子様は極限まで帝王みたいな価値観をしており、自称不幸の帝王とかほざいていたアルフレッドと違う本物の王族そのものなのだ!
というか陛下よりも今では恐ろしい人と言われていて、全貴族が怖がって当然なのだ!
「い……いえ私アルフレッドは当然殿下にお仕えする下僕であり……」
アルフレッドの馬鹿は泣きそうになりながら汗を吹きだしている!
「何よアルフレッド様!何でそんな情けないことを言ってるの!僕はこの国で何でもできるんだ!って私に語ったのは嘘だったわけ!?」
「なるほどアルフレッド、貴様は私を差し置いて、この国で何でもできると申したのか?つまりこの国を乗っ取ることもできると、つまり謀反であり処刑にして良いのだな?」
……この方に冗談ですなんて通じない、ほんの僅かでも国と王家に反する増長を絶対に許さず、さらに日頃から厳しい訓練を共にしていて兵からも愛され、さらに貴族の横暴に容赦ないから民からも喝采されており、この国で無敵の方なのだ!
だから増長しない限りは貴族に優しい?方なのだが、戯言に対してはこうやって常に詰めてくるのだ!慈悲なんてあるわけが無い!
「そ……そんな!私がそんなことをするわけがありません!キャサリンの捏造でございます!」
「ちょっと!何を言ってるのよ!」
「黙れ馬鹿女!お前は貴族というものを分かっていない!貴族ってのはな!王家に任命されてるからこそ威張れるんだぞ!」
「何よ!だったら何でもできるって嘘じゃない!嘘つきだったの!?」
「アルフレッドよ、そちは女の手前気が大きくなって寝言を言っていたのか、それとも謀反の意志があるのかどっちだ?もしも後者ならば今すぐに帰って謀反の準備をするが良い、この私が鍛えぬいた軍勢で堂々と相手をしてやろう!」
「……どうかどうかお許し下さい!仰る通り、女の前で少し調子がいいことを言ったのです、しかしあくまでそれは貴族の範囲内であり、大袈裟に捉えている馬鹿女が戯言を言ってるだけです、どうかお許しください」
ダイナミック土下座を開始した馬鹿フレッドだがそれに激怒したのはキャサリンであった!
「さいてー!私に嘘ついてさらに情けないったらありゃしない!ねぇ王太子様?私とお付き合いなさりません?」
これを聞いた瞬間にキャサリンを殴り飛ばしたのは、アルフレッドだった!
「てめぇ!浮気だけでも許さないけどそれよりも王太子様に何寝言ほざいてるんだ弁えろクソ売女が!」
私はアルフレッドの気持ちはよく分かる、これはパフォーマンスなのだ、自分は王家に逆らう気が無いと言うのを示すために、キャサリンのクソ発言を殴ることで示したつもりなのだろう。
王太子様は当然それをすべて見抜いており、
「私は痴話喧嘩に興味が無い、アルフレッドよ、二度と戯言を言わぬことだな、お前は所詮は貴族であり、王家からしたら下郎なのだ、その弁えこそ、貴族で大事なことだ!それから女、お前なんぞ私は興味が無いこれで終わりでいいな」
とだけ言って去って行こうとするので、私はいい機会だからここでアルフレッドの悪評でもぶちまけようと一瞬思ったがすぐにやめた。
何故か?
王太子様の今の言動からも明らかなように、たかが貴族の争いに、偉大なる王家を関わらせるな、こういうことを思うに違いないから、私が言えば逆効果になるからだ!
なのに分かってない馬鹿がいた、キャサリンである!
「私殴られたのよ!かわいそうでしょ!王太子様何とかして!」
私は思いっきりこのボケにビンタをしてやった!
「弁えなさい!貴方ごときが、いや私達貴族が、貴族のどうでもいいことで、王太子様を煩わせるんじゃないの!」
「何するのよ!」
と暴れていたが、私が押さえつけていたので、王太子様は去って行った……
あー怖かった……!
それにしても馬鹿フレッドはこうなることが分かっていたのに、本当に女の前で見栄を張るなんて馬鹿よね……
真っ青になっているこのボケを思って思ったのであった!
そして、王太子様の前で恥をかいたということで、馬鹿親父が手のひらを返すように言いだした!
「婚約破棄だ!!!!!浮気なんてとんでもないやつだ!!!!!!!」
はぁ……まぁ結果としてこれでいいとして、こいつ明らかに王太子様の不興を買った可能性があるアルフレッドを切っただけだろうが!
その気持ちは分かるけど、何が浮気なんてとんでもない奴だと来たものだ。
素直に、王太子様を怒らせたボケとは縁切りって言ったらどうだよ!
こういうところも嫌いなのだ、この馬鹿親父は!
まぁいい、私にとっていい方向性になったから!
そして翌日第三王子様から呼ばれた。
「兄上から聞いたよ、何か兄上の前でトラブルがあったみたいなんだってね、それから何の用なのだ?」
「いえもう済んだことです」
と味方とまではいかないが中立な審判をお願いしたかったこととその理由を話し、さらにもうその必要が無いことも話した。
だってあのボケカス2人は王太子様の前で恥をかいたという噂が広まり、全貴族が無視するようになったからだ!
というか公爵家はアルフレッドを廃嫡しようとしてるらしい上に、キャサリンも男爵家から追放されるようだ!
みんな王太子様が相手となると動きが早い!
そらそうよ、私でもそうする、馬鹿親父でもそうした!
「それにしても兄上も実は褒めておられたぞ?」
「え?どういうことですか?」
「よく分からないがアホ女をちゃんと止めようとしていたスカーレットだけまともな貴族であるようだと……」
な……なるほど、あの行動は正解だったか!良かった良かった!
「そして兄上が褒めていたのもそうだし、それに君のさっきから思慮深そうな様子を見て決めた!私と婚約しないか?」
ええ!?
まさかのそんなことになると思っていなかったが超ラッキーである。
もちろん私は同意して、別に狙っていたわけでは無いが馬鹿親父には、
「これなら文句が無いでしょう!」と言ってやった。
ざまぁみろ、むしろてめーが侯爵である方が問題なんだから代替えをさせるように、夫になる第三王子様に言ってやるからな!
弟のほうがまだ若いけど、お前よりは絶対にマシな当主になる!
私の推薦でそうしてやるから、せいぜい引退して余生を楽しむんだな!
ってことで、私は馬鹿親父にだって容赦をしないのであった!
ちなみに馬鹿2人だが当然破局した上に、さらにそれぞれ追放されて、後はどうなったか知らない。
まぁきっと苦しんでいるんだろうが、知ったことでは無い、私に喧嘩を売ったのがすべて悪いのだ!
こんな戯言を叫んでいるのは私の婚約者であるアルフレッド公爵令息である。
何かキャサリン男爵令嬢なる淫乱女と浮気しているのは知っていたが、お父様が公爵家と繋がりたいがために見逃すように主張しており、さらに私もいっそ白い結婚として優雅に公爵夫人として居座るのなら、開き直ってやると思っていたので見逃していたが、まさかこんなみんなの前で公開の宣言をするとは!
こういう戯けたことは内々だったからこそ、私達侯爵家の見逃しも知られずに済んだのに、こうなったら見て見ぬ振りができないでは無いか!
なんて馬鹿なのだ!
私がまず最初に思ったのはこれであった!
ああー私は今思えば公爵家だからってここまで卑屈になって繋がる必要は無いと思うのだが、お父様が権威主義者だから……!
どうせならへつらうなら最強の王家や陛下にしておけばいいのに!
まぁいい!
そしてキャサリンも横から何か言ってくる。
「みんな祝福して下さらない?私とアルフレッド様の永遠の愛を!」
……何言ってるんだこいつは……
私が完全にドン引きしていると、他の貴族達もざわついている……
そらそうよ、普通貴族の社交場で宣言する!?
ただしアルフレッドの奴が公爵家故に表立って抗議できる奴はいない……
貴族というのは日和見こそ正義で負ける側につくのは馬鹿だからだ。
ようは、アルフレッドが馬鹿をしているのは分かっても、公爵家のごり押しでカバーできる範囲かどうかを、皆は見極めているのだ!
しかしそんな風であっても、声が聞こえてくる……
「おいおいスカーレット嬢と婚約してるはずだろ?どうなるんだ?」
ところで私はスカーレット侯爵令嬢である!
「スカーレット様かわいそう……!」
私はこういう時かわいそうとかほざいてくるアホ女こそ、てめーの頭が可哀そうだって言いたいが、まぁいい!
だって別に私はアルフレッドなど愛しているわけもなく、まぁ浮気されて愛していますってただの馬鹿ですからね。
しかも元々政略結婚で愛が芽生える余地など無し!
契約後、愛が芽生える可能性だって浮気で消える、そらそうよ。
だから可哀そうというよりは呆れと、私が損をしたくねぇよって計算しかないのに、かわいそうとかイキる馬鹿女マジで死んでくれや!
私が思うことである。それはそうとして……
馬鹿フレッドも声が聞こえてきたのかこんなクソ以下の挑発をして来るでは無いか!
「僕は寛容だからスカーレットよ、お前との婚約破棄はしないでおいてやろう!家のためだからな!だが僕が愛するのはキャサリンだけだ!それを宣言させてもらう!お前もまさか政略結婚でありながら僕に愛されたかったのか?それが不満ならお前から婚約破棄を申し出るのだな!それならばお前が全部悪いことになるんだ!」
……さっきまでは呆れ切っていたがこうも喧嘩を売られると、私も怒りに溢れた……
ぶち殺すぞゴミが!
当然侯爵令嬢に過ぎない私にアルフレッドを抹殺する力など無いが、仮に私が魔法を使えたら、多分こいつを炭クズにしたと思う。
それくらいふざけるなと思った話である。
こんなのイチイチ言語化する必要も無いが、あえて言語化しよう!
まず、どこが寛容なんだ、婚約破棄を申し出たらお前の家が賠償問題となり、不利になるからという自分の都合では無いか!
もちろん私も自分の都合を重視するからそれは当然のことであるが、それを寛容とかいうなんだその浅ましい主張は!
死ねやカス!
この怒りが第一声である。
ようは自分の都合を恩着せがましく言うなんてそんな論外でこちらがニコニコするわけが無い。
次に流石のあのウンチ野郎も愛されているみたいなナルシスト全開の戯言こそ言わなかったが、その可能性を言うだけで不愉快だ。
何で私がお前のようなスカタンを愛すると思っているんだ!
お前を愛するくらいならば、昨日池で見た亀を愛せよって言う方が理解できるレベルでありえんわ!ボケが!
ようは私が一ミリでも愛する可能性があると思うこと自体が私への侮辱である。
これは言い切れる。
仮にこれは私が身分が低いくせに生意気とかではなく、私が仮に奴隷として生まれても思ったことだ。
ようは生きているだけで発生する意地って奴だ。
舐めんなカスが!
私はそこまで卑屈な価値観をしていないし、そういう軟弱を許さない!
最後に婚約破棄をしてくれて、キャサリンと結婚したいのがお前の本音なんだろうけど、それならばてめーからして来いや!
自分から婚約破棄はしないけど相手がしてくれ、でも僕は悪くないよ、原因作ったのは僕だけど……
????????????????????????????????????????????????????????
何だその厚かましい要求、つまり私を絶対侮辱罪ということで、こいつは殺してもいいと今確信したのだ!
しないのはあくまでも私にそんな力は無く、さらに仮に成功しても捕まるからだ。
魔法でこっそり殺せるのなら絶対に殺したと思う。
それくらいゴミクズ野郎である!
私が怒りでぐるぐるしていたら結果的に黙っていたことになっていたのかキャサリンのカスが追い打ちをかけてくる!
「あらアルフレッド様そんな酷いことを言ってはよくありませんわ?あんなにもアルフレッド様を愛していたはずなんだからショックを受けているのよ、ここはほんの僅かだけお優しい言葉を寛容なお言葉でかけてあげるべきですわ、たかがその程度で嫉妬をするほど、私アルフレッド様の愛を疑うほど小さな人間ではありませんわ!」
「そうだなキャサリン、何て君は素晴らしいんだ!おいスカーレットキャサリンの寛容さに感謝するんだな!わっはっは!」
……人間怒りを超えると言語化も難しいんだなと思った。
シンプルに死ね!
これ以外浮かばなかった!
私は黙ってこの場を去ったが、お父様に言う。
「あんなボケカスと私は仮に家のためであっても結婚したいと思わないのですが、何故なら絶対に家の得にもなりませんよ」
「……そうは言ってもなぁ公爵家との繋がりは大事だし……」
「だからそのメリットが無いと言ってるのですが!」
「いやいやだから大事だから……」
「じゃあそれよりも利益があればいいんですよね?」
「え?一体何をする気なんだ?」
黙ってろクソ親父!
ようは我が家が困らずに、何ならあのクソ公爵家との繋がりよりも、もっと得すればいいんだろ?
やってやるよ、あんな馬鹿と形式的な白い結婚すらまっぴらだ!
だって私の中ではあの2人は敵確定したので、ぶち殺すと決めたからだ!
……当然物理的には殺せないが貴族らしく策略であの2人を貴族社会から破滅させてやるよ!
今私は誓ったのであった!
そして私はまず考えた、アルフレッドのボケカスさえ何とかできれば、キャサリンとかいう身分も低くて、かつ評判も令嬢間では男好きみたいに不評なボケが私に勝てる道理は無いので、まずはアルフレッドを何とかすることだと気づいた。
ようはあのボケはゴミカスだが、ギリギリ、婚約破棄までは自分で言っておらず、キャサリンと愛し合うのは政略結婚と愛は違うのだからセーフと通し、さらに明らかにやってることはクズでも、公爵令息だから文句を言わせず、あのクソ親父も敗北者故に抗議もできないから、何て言うか、微妙なバランスで破綻しないのだ。
これをちゃんと私が崩さないといけない!
それにはどうするか……
一応私が「酷いわですわ」みたいな悲劇のお姫様を気取れば、同情する馬鹿女や馬鹿男共は出るだろう。
だがこんなもので身分差が覆ったりしない。
そんなに貴族の身分は軽くないのだ!
さらに私自身こんなバカげたことをするのは死ぬかどうかまで追い込まれない限りしたくは無いし、向かないことも分かり切っている!
よって却下だ!
だから明確にアルフレッドを自爆させないといけない。
私が何か言うだけでは、ギリギリセーフなラインと身分な壁のせいで、きっとなんともならないのだから!
ってことでどうしたらいいか考える……
……そうだ!
あの馬鹿、あいつのよりどころは公爵家のアルフレッドってことだけである。
ならばどうしたらいいのか?
ふっふっふ、勝ったな!
これからそれを見せて差し上げますわ!
ということで私が向かうのは第三王子様の元である!
何て言うかせこくて古典的だが、ようはバカ令嬢共からの同情なんぞ引いてもクソの役にも立たないが、第三王子様に、あれはちょっとないのでは?と訴えて、王家>公爵家という当然の格付けから、身分を無効にしようということだ。
これは何も第三王子様に味方をしてくれなんて甘えを言いたいのでは無い。
そうではなくアルフレッドの強みは、私よりも身分が高いこと、たったそれだけなので、身分を無効として、言論や道理だけの争いになれば、私が勝手に勝つ。
身分さえ、無効にしてくだされば、ようは第三王子様の前では対等ですって一時的にして下されば、後は自分の手で言論でボコボコにしてやるだけなのだ!
はっはっは!ざまぁみろ、これで私に勝てるものなら勝ってみろや!
もちろん第三王子様ともあろうものが、そんなおいしいことを無条件にしてくれるわけはないのだが、今回に限り、明らかにアルフレッドに非があるから、その同情で、限定的にしてくれるくらいは期待できる。
あの人は、何て言うか正義感が強く優しいことで有名ですからね!
ということで私は裏工作に走ることにする。
馬鹿めアルフレッド覚悟しやがれ!
ってことで、第三王子様との面会の許可を取ったのだが、その時間に訪れても急遽予定が入ったことで、今度ということになった。
仕方ない!相手は王子様である、これくらいのことでめげていては始まらないのだ!
私が帰る途中、城の中で偶然馬鹿フレッドとキャサカスの2人に出会うでは無いか!
……こうなると私は逃げるわけにもいかずにゴングが開始されるのであった。
というかこの挑発が許せなかったのもあったのですけどね!
「なんだスカーレットでは無いか!前は何も言えずに逃げ帰ったのだが、今回もそうするのか?」
……私も挑発を受け流すことは普段はいくらでもするのだが、罵倒は内心ではしまくるが……
今回は殴りたいくらいの敵故に、それを受け流す気にはならなかったのだ!
ざけんなカスが!
「あらそんなところで堂々と浮気ですか?」
私は別に当然嫉妬はしてないのだが、一応形式的には婚約者であり、さらにあいつが破棄しなかったことを逆手にとってそこをついてやるのである!
「あらスカーレット様嫉妬していますの?かわいそうですわ、アルフレッド様、私はスカーレット様を慰めてもヤキモチなんて焼いたりしませんわ!」
雑魚が何かほざいているがお前なんぞどうでもいいんだよ、アルフレッドを血祭りにした後次はてめーだからな!
ってことでシカトしてやったが、アルフレッドが増長し……
「言ったであろう!真実の愛はキャサリンとあるのだと!それを嫉妬するなんて見苦しいぞ!悔しかったらこの僕に愛されてみせよ!」
……その場で思わずビンタをかましそうになったのを我慢した私を褒めてやりたい。
危ない危ない!そんな衝動的なくせにろくにダメージにならない攻撃をしてどうするんだ!
私が困るだけでは無いか!
私がしたいのは一時の気晴らしでは無く、この2人の破滅なのだから!
ということで戦略的に失敗しなくて良かった!
「愛なんてどうでもいいですわ、政略結婚とはいえ形式があるのに、それを無視していいのかしら?と言ってるのですわ!」
私は内心反吐が出ると思った、何故なら形式なんて馬鹿共の戯言って価値観なので、それを逆手に取ったこんなことを言うのはゴミだと思ったからだ!
しかし負けるよりはマシである、勝つためには私は何でもするのだ!
それが戦いだ!それは本物の戦であろうが、令嬢のたかが貴族の社交バトルだろうが変わらない!
もちろん本物の戦士からしたら温いかもしれませんが、私だって負けることは嫌ですわよ!
「何だお前は形だけでも愛していると言われたいのか?それはできない相談だな!何故なら僕は真実の愛に目覚めており、キャサリンを愛しているからだ!」
「あらアルフレッド様?偽りの愛を言えば満足するらしいのだから言って差し上げればいいのよ?私その程度で目くじら立てませんわ?」
「おお、何てキャサリンはいい女なんだ!やはり運命の人である!」
「嬉しいわ……!」
どんどん勝手な世界に入っていくこいつらに私はドン引きした……!
もちろん私は恋愛とは2人の世界を作るもの……この意見には実は割と賛成だ!
だがそれを、私という敵をダシにしてすることは極限まで気持ち悪いと思う。
ちゃんと2人だけで完結しろや!とだけ……!
「どうでもいいですけど、その浮気を追及されたら困るのは公爵家でなくて?」
本当は馬鹿親父がそれをつけないからあんまり困らせることができないのだが、一応ハッタリで言うことにした……
はぁ、マジでハッタリとかも私好きじゃないんだけどな!
だがこいつらに負けるよりはマシなのだ!それだけである。
「そんなものどうした!僕は公爵家なんだ!お前ら下民の家何か怖くないぞ!僕は最強なんだ!わーっはっはっはっは!愛も最強!家も最強!パーフェクトアルフレッド様なんだ!!!!!!」
完全にいっちまってて私もドン引きしたが、これがこいつの破滅だったのである!
僥倖の時がついにきた!
丁度お城なので通りかかったのが、王太子様であった。
「誰が最強だと申した?」
その声を聞いた瞬間に私は当然として、アルフレッドのボケカスも青ざめた……
……私がさっき第三王子様に頼もうとして、もっと強いであろう王太子様に頼まなかったのも、王太子様がいかに恐ろしい方か知っているからである!
だって王太子様は……
後は見ていれば分かります!
「い……いえこの私は最強でも何でも無く……」
しどろもどろになっているボケフレッドだが、キャサリンの馬鹿が空気を読めなかった!
こいつ男爵令嬢だから、王太子様の恐ろしさを知らないんだ!
「あら王太子様?私キャサリンとアルフレッド様の愛は不滅ですわ!最強ですのよ!祝福して下さらない?」
私は敵ながら死んだと思った、もう怖くてドン引きしている……!
アルフレッドも「馬鹿!キャサリン!王太子様に不敬であるぞ!」
などと全力で止めているので、喧嘩が始まった!
「何よアルフレッド様!アルフレッド様は最強なんですよね?だから私愛しているのですわ?」
「だからもうやめてくれ!」
アルフレッドは半泣きである、そして私が恐る恐る王太子様の顔を見ると……
「アルフレッド、そちはいつからそんなに偉くなったのだ?後学のために、私に教えてくれないか?」
始まった!
明らかにこれは王太子様が怒っている時に言いだす恐怖の発言だ!
そう、王太子様は極限まで帝王みたいな価値観をしており、自称不幸の帝王とかほざいていたアルフレッドと違う本物の王族そのものなのだ!
というか陛下よりも今では恐ろしい人と言われていて、全貴族が怖がって当然なのだ!
「い……いえ私アルフレッドは当然殿下にお仕えする下僕であり……」
アルフレッドの馬鹿は泣きそうになりながら汗を吹きだしている!
「何よアルフレッド様!何でそんな情けないことを言ってるの!僕はこの国で何でもできるんだ!って私に語ったのは嘘だったわけ!?」
「なるほどアルフレッド、貴様は私を差し置いて、この国で何でもできると申したのか?つまりこの国を乗っ取ることもできると、つまり謀反であり処刑にして良いのだな?」
……この方に冗談ですなんて通じない、ほんの僅かでも国と王家に反する増長を絶対に許さず、さらに日頃から厳しい訓練を共にしていて兵からも愛され、さらに貴族の横暴に容赦ないから民からも喝采されており、この国で無敵の方なのだ!
だから増長しない限りは貴族に優しい?方なのだが、戯言に対してはこうやって常に詰めてくるのだ!慈悲なんてあるわけが無い!
「そ……そんな!私がそんなことをするわけがありません!キャサリンの捏造でございます!」
「ちょっと!何を言ってるのよ!」
「黙れ馬鹿女!お前は貴族というものを分かっていない!貴族ってのはな!王家に任命されてるからこそ威張れるんだぞ!」
「何よ!だったら何でもできるって嘘じゃない!嘘つきだったの!?」
「アルフレッドよ、そちは女の手前気が大きくなって寝言を言っていたのか、それとも謀反の意志があるのかどっちだ?もしも後者ならば今すぐに帰って謀反の準備をするが良い、この私が鍛えぬいた軍勢で堂々と相手をしてやろう!」
「……どうかどうかお許し下さい!仰る通り、女の前で少し調子がいいことを言ったのです、しかしあくまでそれは貴族の範囲内であり、大袈裟に捉えている馬鹿女が戯言を言ってるだけです、どうかお許しください」
ダイナミック土下座を開始した馬鹿フレッドだがそれに激怒したのはキャサリンであった!
「さいてー!私に嘘ついてさらに情けないったらありゃしない!ねぇ王太子様?私とお付き合いなさりません?」
これを聞いた瞬間にキャサリンを殴り飛ばしたのは、アルフレッドだった!
「てめぇ!浮気だけでも許さないけどそれよりも王太子様に何寝言ほざいてるんだ弁えろクソ売女が!」
私はアルフレッドの気持ちはよく分かる、これはパフォーマンスなのだ、自分は王家に逆らう気が無いと言うのを示すために、キャサリンのクソ発言を殴ることで示したつもりなのだろう。
王太子様は当然それをすべて見抜いており、
「私は痴話喧嘩に興味が無い、アルフレッドよ、二度と戯言を言わぬことだな、お前は所詮は貴族であり、王家からしたら下郎なのだ、その弁えこそ、貴族で大事なことだ!それから女、お前なんぞ私は興味が無いこれで終わりでいいな」
とだけ言って去って行こうとするので、私はいい機会だからここでアルフレッドの悪評でもぶちまけようと一瞬思ったがすぐにやめた。
何故か?
王太子様の今の言動からも明らかなように、たかが貴族の争いに、偉大なる王家を関わらせるな、こういうことを思うに違いないから、私が言えば逆効果になるからだ!
なのに分かってない馬鹿がいた、キャサリンである!
「私殴られたのよ!かわいそうでしょ!王太子様何とかして!」
私は思いっきりこのボケにビンタをしてやった!
「弁えなさい!貴方ごときが、いや私達貴族が、貴族のどうでもいいことで、王太子様を煩わせるんじゃないの!」
「何するのよ!」
と暴れていたが、私が押さえつけていたので、王太子様は去って行った……
あー怖かった……!
それにしても馬鹿フレッドはこうなることが分かっていたのに、本当に女の前で見栄を張るなんて馬鹿よね……
真っ青になっているこのボケを思って思ったのであった!
そして、王太子様の前で恥をかいたということで、馬鹿親父が手のひらを返すように言いだした!
「婚約破棄だ!!!!!浮気なんてとんでもないやつだ!!!!!!!」
はぁ……まぁ結果としてこれでいいとして、こいつ明らかに王太子様の不興を買った可能性があるアルフレッドを切っただけだろうが!
その気持ちは分かるけど、何が浮気なんてとんでもない奴だと来たものだ。
素直に、王太子様を怒らせたボケとは縁切りって言ったらどうだよ!
こういうところも嫌いなのだ、この馬鹿親父は!
まぁいい、私にとっていい方向性になったから!
そして翌日第三王子様から呼ばれた。
「兄上から聞いたよ、何か兄上の前でトラブルがあったみたいなんだってね、それから何の用なのだ?」
「いえもう済んだことです」
と味方とまではいかないが中立な審判をお願いしたかったこととその理由を話し、さらにもうその必要が無いことも話した。
だってあのボケカス2人は王太子様の前で恥をかいたという噂が広まり、全貴族が無視するようになったからだ!
というか公爵家はアルフレッドを廃嫡しようとしてるらしい上に、キャサリンも男爵家から追放されるようだ!
みんな王太子様が相手となると動きが早い!
そらそうよ、私でもそうする、馬鹿親父でもそうした!
「それにしても兄上も実は褒めておられたぞ?」
「え?どういうことですか?」
「よく分からないがアホ女をちゃんと止めようとしていたスカーレットだけまともな貴族であるようだと……」
な……なるほど、あの行動は正解だったか!良かった良かった!
「そして兄上が褒めていたのもそうだし、それに君のさっきから思慮深そうな様子を見て決めた!私と婚約しないか?」
ええ!?
まさかのそんなことになると思っていなかったが超ラッキーである。
もちろん私は同意して、別に狙っていたわけでは無いが馬鹿親父には、
「これなら文句が無いでしょう!」と言ってやった。
ざまぁみろ、むしろてめーが侯爵である方が問題なんだから代替えをさせるように、夫になる第三王子様に言ってやるからな!
弟のほうがまだ若いけど、お前よりは絶対にマシな当主になる!
私の推薦でそうしてやるから、せいぜい引退して余生を楽しむんだな!
ってことで、私は馬鹿親父にだって容赦をしないのであった!
ちなみに馬鹿2人だが当然破局した上に、さらにそれぞれ追放されて、後はどうなったか知らない。
まぁきっと苦しんでいるんだろうが、知ったことでは無い、私に喧嘩を売ったのがすべて悪いのだ!
