加納欄の冤罪シリーズ33シーズン4
小山内さんが部屋を出ると、あたしは大きく息を吐いた。

「高遠先輩」

「ああ」

高遠先輩も、考えていることは同じみたいだった。

久世さんが、あたしたちを見る。

「どう思います?」

「小山内さんが嘘をついてるとは思いません」

あたしは答えた。

「実際に痴漢には遭ってると思います。でも……」

「吉井さんが犯人とは限らない」

高遠先輩が続けた。

あたしは頷いた。

その時、水城さんが一冊のファイルを机に置いた。

「小山内さんが最初に相談に来たのは、三週間前です」

「三週間前?」

「はい。その後も二回。今日を入れれば四回目です」

水城さんが記録を開く。

「すべて平日の朝。同じ路線で、乗っていた時間帯もほぼ同じです」

「被害の内容は?」

「最初はお尻。しばらくすると手が離れて、今度は腰の辺りを触られる」

あたしは高遠先輩を見た。

さっき、小山内さんが話したことと同じだ。

「じゃあ……」

「同じ人物が繰り返している可能性があります」

水城さんの言葉に、部屋の空気が変わった。
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