加納欄の豚まんシリーズ34シーズン4
パトカーが、あたしのすぐそばで止まった。

「動かないで!」

聞き覚えのある声。

「……あ」

車から降りてきたのは、祥子さんだった。

「欄ちゃん!?」

祥子さんが、あたしのところまで走ってくる。

「怪我は!?」

「え?」

「どこかやられてない!?」

祥子さんは、あたしを上から下まで確認した。

そして。

周りに転がっている男の子たちを見る。

もう一度、あたしを見る。

「…………ない、わね」

「祥子さぁん……」

あたしは、泣き顔になる。

「な、なによ」

あたしは、コンビニ袋から豚まんを取り出した。

「見てくださいよぉ……」

ぺちゃんこになった豚まんを、祥子さんに見せる。

「あたしの豚まんがぁ〰️!」
< 6 / 24 >

この作品をシェア

pagetop