星降る夜に
そしてベンチの隣を軽く叩く


「……隣、座る?」


それが、凪との出会いだった


私は少し迷ってから、彼の隣に座った


「名前、なんていうの?」


「沙羅」


「俺、凪」


凪


その名前が、夜の静けさによく似合っている気がした


それからしばらく、私たちは何も話さなかった


ただ、空を見ていた


不思議だった


初対面なのに、気まずくなかった


沈黙が嫌じゃなかった


「……星、好きなの?」


私が聞くと、凪は空を見上げたまま答えた


「うん。なんとなく」


「なんとなく?」


「何も考えなくていいから」


その言葉が、少しだけ羨ましかった


私も何も考えたくない夜だったから





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