嗚呼、愛しのアフロディーテ
第一話 懇願
朝、学校へ行くと靴箱に手紙が入っていた。
シンプルなオフホワイトの便箋に『放課後、裏庭へ来てください』と書かれてあった。
私──柊あかり(ヒイラギアカリ)は至って地味な高校二年生で、呼び出しなんてされたことは一度もない。
髪も肩につくくらいのボブヘア。
突出したパーツがあるわけでもない薄い顔。
そんな私に、手紙……。
差出人は──坂本真紘(サカモトマヒロ)。
隣のクラスの、暗くて地味な男子生徒……。
前が見えているのかわからない長い前髪。
分厚い眼鏡に、日焼け知らずの白い肌。
そんな坂本くん、全く知らない人ではなくて。
話したことは少しだけある。
図書委員のときに私が受付をやっていて、本の貸し出しの際にひと言、ふた言。
でもそれは業務的なものにちょっとした雑談を交えた、なんてことないもの。
「その本の続き、来月入るよ」
「……ありがとうございます」
ほんと、そのくらい。
良くも悪くも呼び出されるほどの関係は築けていないのだけれど。
まあ。
放課後、裏庭へ行ってみればわかるよね……。
そう思いながらも少しだけドキドキしつつ、きっかり六時間分の授業を受けた。
シンプルなオフホワイトの便箋に『放課後、裏庭へ来てください』と書かれてあった。
私──柊あかり(ヒイラギアカリ)は至って地味な高校二年生で、呼び出しなんてされたことは一度もない。
髪も肩につくくらいのボブヘア。
突出したパーツがあるわけでもない薄い顔。
そんな私に、手紙……。
差出人は──坂本真紘(サカモトマヒロ)。
隣のクラスの、暗くて地味な男子生徒……。
前が見えているのかわからない長い前髪。
分厚い眼鏡に、日焼け知らずの白い肌。
そんな坂本くん、全く知らない人ではなくて。
話したことは少しだけある。
図書委員のときに私が受付をやっていて、本の貸し出しの際にひと言、ふた言。
でもそれは業務的なものにちょっとした雑談を交えた、なんてことないもの。
「その本の続き、来月入るよ」
「……ありがとうございます」
ほんと、そのくらい。
良くも悪くも呼び出されるほどの関係は築けていないのだけれど。
まあ。
放課後、裏庭へ行ってみればわかるよね……。
そう思いながらも少しだけドキドキしつつ、きっかり六時間分の授業を受けた。