エリート学園の最上級王子は、地味な私を離さない。
学院記念パーティーの翌週。
学園の空気は、どこかいつもと違っていた。

廊下ですれ違う生徒たちのひそひそ声。
スマホをのぞきこんでは、何かを確かめるような視線。
その中心にいる名前を、私はすぐに察してしまう。

鳳城カイル。

教室に入る前から胸がざわついて、私は思わず鞄の持ち手を強く握った。

「ねえ、見た?」
「鳳城グループのパーティー記事」
「後継者の話まで出てるって……」

耳に入ってきた言葉に、足が止まりそうになる。

後継者。
パーティー記事。
昨日の夜、私は宿題に追われていて何も知らなかった。
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