目立たない総務の私ですが、ハイスペック副社長がジレ甘です
低い声が車内に心地よく響く。

真由の肌に触れる指先から伝わってくる熱に、胸が苦しいほどに締めつけられた。

「私もです……」

鷹司は真由が正直に伝えると、ハンドルに置いた手に少し力を込め、低く満足げに笑った。

「ずっと、いただいたカードばかり見つめてしまって」

​真由が照れくさそうに吐露すると、鷹司の唇の端が微かにに上がった。

愛おしさを隠しきれないといった様子で、そのまま指先で真由の顎をすっと持ち上げる。

​「可愛いことを言うな。……ここで抱き締めたいのを、これでも耐えているんだが」

​「鷹司さん……」

​真由は吐息が触れ合うほどの距離に顔が近づき、思わず目を閉じた。

しかし、鷹司は真由の唇に軽く触れるだけの短いキスを落とすと、名残惜しそうに身を引いた。

​「続きは、こんな路地裏で君を夢中にさせるわけにはいかない」

​少しだけ不敵に微笑むと、鷹司はパーキングブレーキを解除し、滑らかな手つきでハンドルを握り切った。
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