最後の謎は君だった

プロローグ ――あの日、彼に出会った

人の多い場所が、苦手だった。

 廊下を歩けば、誰かの笑い声が聞こえる。

 教室に入れば、いくつもの視線が飛び交う。

 別に、嫌われているわけじゃない。

 友達がまったくいないわけでもない。

 ただ――誰かに強い口調で問いかけられたり、みんなの前で注目されたりすると、頭の中が真っ白になってしまう。

 だから私は、できるだけ目立たないようにしている。

 成績は、まあまあ。

 運動も、まあまあ。

 特別かわいいわけでもない。

 特別明るいわけでもない。

 
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