最強ヴァンパイアに溺愛されています!
次の瞬間、ルカは美月のすぐ目の前まで歩み寄っていた。
逃げ道を塞ぐほど近いのに、不思議と怖くない。

「今日、一日ずっと見てた」

「え……」

「お前があいつらに笑うたび、気が気じゃなかった」

ルカの指先が、美月の髪をひとすじすくう。
丁寧で、壊れものにふれるみたいな触れ方だった。

「奏多にも、夜斗にも、玲にも、冬真にも」

名前を呼ぶたびに、その声が少しずつ低くなる。

「お前、無防備すぎる」

「だ、だって普通に話してただけで……」

「それでもだ」

ぴしゃりと言い切られて、美月は思わず黙り込む。
するとルカは小さくため息をついた。

「悪い。困らせたいわけじゃない」

少しだけ目を細めて、今度はやわらかい声で続ける。

「ただ、俺以外に簡単に心を許すな」

真っ直ぐなその言葉が、胸の奥に落ちてくる。
まるで告白みたいで、息がうまくできない。

「……ルカくんだけ、特別みたい」

気づけばそんな言葉がこぼれていた。

ルカの目が揺れる。

「みたい、じゃない」

囁くように返して、彼はそっと美月の頬に手を添えた。

「最初から特別だ」

その一言だけで、世界が止まった気がした。
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