【試し読み】転生公女は任期満了に伴い家族の元に帰らせていただきます~役立たずと捨てられましたが、『星詠み』は国を守る希少スキルですよ?~
「お父様たち、元気かしら?」
尖塔の最上階の部屋の窓からは、星がよく見える。
四角く切り取られた夜空を見上げていたら、すっと横に流れ星がひとつ横切った。
「……ヴァルラム」
ああ、今、シュトグリナ公国にいる大好きな幼馴染の父親が、逝った。
通り過ぎていった流れ星に向かって、わたしはそっと瞑目する。
ヴァルラム。わたしの大好きな人。大切な幼馴染で、大切な初恋。
わたしがウィーデル国の王太子の婚約者に選ばれなければ、彼との未来もあっただろう。
瞑目していた瞼を上げて再び夜空を見上げたわたしは、軽く瞠目した。
「あら?」
星が、動いた。
思わず立ち上がり、窓枠に手をついて、開け放たれていた窓から身を乗り出す。
「……まあ」
ふっと口端が持ち上がる。
これはなかなか、素敵な展開になりそうだ。
わたしは、予言者スキルを持っている。
わたしの予言者スキルの名は――「星詠み」と言った。
尖塔の最上階の部屋の窓からは、星がよく見える。
四角く切り取られた夜空を見上げていたら、すっと横に流れ星がひとつ横切った。
「……ヴァルラム」
ああ、今、シュトグリナ公国にいる大好きな幼馴染の父親が、逝った。
通り過ぎていった流れ星に向かって、わたしはそっと瞑目する。
ヴァルラム。わたしの大好きな人。大切な幼馴染で、大切な初恋。
わたしがウィーデル国の王太子の婚約者に選ばれなければ、彼との未来もあっただろう。
瞑目していた瞼を上げて再び夜空を見上げたわたしは、軽く瞠目した。
「あら?」
星が、動いた。
思わず立ち上がり、窓枠に手をついて、開け放たれていた窓から身を乗り出す。
「……まあ」
ふっと口端が持ち上がる。
これはなかなか、素敵な展開になりそうだ。
わたしは、予言者スキルを持っている。
わたしの予言者スキルの名は――「星詠み」と言った。