貴族失格の馬鹿婚約者
「僕は大変だよしかも理解されない、何て孤独で気の毒なんだ!」
また始まった、こいつとのお茶会は決まってこの愚痴なのだ!
ああうんざりざりざり!
こんな戯言の相手をしないといけないのもこいつが公爵家のよりにもよって長男であり、私は所詮は伯爵家の娘に過ぎないからだ。
しかもお父様が公爵様と親しいのをいいことに政略婚約を決めてしまったことだ!
ああうんざりざりざりざりざり!
これどういう反応をすればいいんですかね?
ちなみに今までの経験を教えると、同意したら、
「僕の悩みはそんな気軽では無い!」などと意味不明にヒスるし、
流石に堂々とは言わないが聞き流すような態度だと、「聞いているのか!」と怒り出すし、
マジで対処のしようがない。
もうはよ終われとお祈りだけするようになった。
でも顔だけは聞いている顔をする努力をする……
こんなこの世でアホらしい努力があっていいのだろうか?
あって言いわけが無い!
仕方ないとは言え、普段の私は平民に優しいかというとぶっちゃけ違う。
そうではなく貴族らしく、管理的な感覚で、平民が困らないようにはしようと思うが、だがそれは優しいからでは無く、貴族としての務めみたいな感性で接しているに過ぎない!
多少冷たいとは思うが、実際に結果を出さないと陛下には睨まれ、最悪官位をはく奪され、さりとて平民も結果が出なければ一番困るのは平民なのだ!
つまりまわりまわってこれはお互いのためである。
だがそんな冷たさを意図的に持つ私でも思う。
ああ畑耕す正しい努力をする平民に対して、
なんて今私がしている努力は生産性が無いのだろうと!
普段働いているからって申し訳なさなど感じないのだが、この時だけは、何で彼らは立派なんだろうと、私が罪悪感を抱いてしまうのである!
「また君は僕の苦労を理解しない!何て共感性が無いんだ!」
やっちまった、色々思いふけっていたらヒスりだしたよこのボケカスリチャードの野郎が!
内心ですら敬称をつける気が失せたのも、すべてはこいつのせいである!
もっとも令嬢としてちゃんと表では違いますけどね!
「そうですか?そんな共感性が無い私ですみませんねリチャード様!」
完全な嫌味であるが、相手はますますイライラするらしく(私も取り繕う気がギリギリしか無いw)
「だからお前は駄目なんだ!もっと思いやりを持て!」
と来たもんんだ、思いやりがあるのなら私をはよ解放しろやカスが!
こいつにとっての思いやりとは僕ちゃんのために気を使えってことだろ。
知るかボケカスが!
私が黙っていると(ああこいつが公爵令息じゃなきゃとっくに席を立っているのに!お父様は政略婚約を喜んでいるが私はこのゴミとの婚約に一切価値を感じず有害にしか思わない!)
「ああ僕はこうやって無理解な婚約者と結婚しないといけない!何て世界一不幸なんだ!」
……私が嫌いな理由が今言語化できた!
私の立場は伯爵令嬢に過ぎないので、公爵家相手に力を発揮することなどそうそうできるものでは無い。よほど決定的な道理が無い限り、身分差で負けるからだ!
決定的な道理があれば、公爵家よりも偉い、と言うか我々貴族からしたら裁定主である陛下が、「公爵家が悪い!」と仰ってくれるから勝てるだけで、こんな下らないことでは陛下が何かして下さることなど無いからだ!
だがあいつは公爵令息だ、その気になれば貴族内のことならばほとんどのことがある程度実現可能なのだ!
ようは私が嫌ならば、別に婚約破棄を通すことだって絶対にできないわけでは無い!
他もそうだ、公爵令息って立場を使えば、いくらでもやりようがあるのに、ようは私よりも身分的に恵まれているのに、私よりも愚痴をいいできないことばかり嘆く。
だから反吐が出るのだ!
貴族が何のために特権を与えられ、それでも許されているのか!
それは特別なことをしないといけないからだ!
失敗したら陛下に首にされ酷ければ投獄だ!
だからこそ、物理的には安定した生活が約束され、贅沢三昧をすれば平民のヘイトを買うが、そうでない限りは平民のように、毎日汗水たらして働かずに済んでいるのだ!
なのにこいつは力があるくせに、僕は何もできないと、まるで奴隷でも許されないレベルの嘆きをしているのだ!
だからクソ!
貴族失格!
私も今までこいつのクソさに嘆くだけだったが言語化できたことで変わった!
まずはお父様に言う。
「あのですね、私リチャードとの婚約はろくでもない結果にしかならないと思います!」
「何故だ?彼は公爵家の長男だぞ、これ以上素晴らしい縁談など考えにくいぞ!」
「見栄えだけで騙されていますね、あいつは無能の帝王です、よって後継者になれないか、またはなると公爵家を潰すだけです、だって公爵令息にも拘らず、本来力を持っている立場にも拘らず、嘆くことしかできない馬鹿だからです」
「そ……そうは言っても言い過ぎでは?」
「いいえ貴族たるもの危機を予め洞察してこそ、陛下に褒められ、民からも許される立場!その洞察がやめろと言っているのです、お父様反論ありますか?」
「……」
お父様は困っているようだ。確かに性急にこちらから婚約破棄をすれば不利になるのは分かるからそこで困るのは分かる、だが私は言ってやる!
「お父様、もちろん我々伯爵家ごときから明確な落ち度が相手に無いのに婚約破棄を申し入れるのは、あまりにも不利過ぎて躊躇するのは分かります、そこを私も文句を言う気はありません、貴族の娘ですから!しかしこの婚約が安泰だの幸福だと誤解することをやめて欲しい、私の訴えはそれです!」
「うぬぬ……分かったではどうしろと?」
「今すぐにどうこうは言いません、しかし婚約破棄をしたほうがいい、または結婚後離婚したほうがいい、そういう情勢が見えた時は、躊躇なくそうして欲しい、これだけです!」
「わ……分かったワシもワシで調査をしておこう!」
「流石お父様感謝致しますわ!」
やはり嘆いているだけでは勝てない!
私ですら、私よりも権力も経験もあるお父様を説得できたのだ!
だからこそ、あのボケは私よりも立場が上の癖に嘆くだけ!
だから貴族失格なのだ!
きっとあいつはやらかすだろうからきっと婚約破棄もできる!
やはり自力があるのに嘆くことは負けなのだ!
自分にできることをちゃんと考えないといけない!
また始まった、こいつとのお茶会は決まってこの愚痴なのだ!
ああうんざりざりざり!
こんな戯言の相手をしないといけないのもこいつが公爵家のよりにもよって長男であり、私は所詮は伯爵家の娘に過ぎないからだ。
しかもお父様が公爵様と親しいのをいいことに政略婚約を決めてしまったことだ!
ああうんざりざりざりざりざり!
これどういう反応をすればいいんですかね?
ちなみに今までの経験を教えると、同意したら、
「僕の悩みはそんな気軽では無い!」などと意味不明にヒスるし、
流石に堂々とは言わないが聞き流すような態度だと、「聞いているのか!」と怒り出すし、
マジで対処のしようがない。
もうはよ終われとお祈りだけするようになった。
でも顔だけは聞いている顔をする努力をする……
こんなこの世でアホらしい努力があっていいのだろうか?
あって言いわけが無い!
仕方ないとは言え、普段の私は平民に優しいかというとぶっちゃけ違う。
そうではなく貴族らしく、管理的な感覚で、平民が困らないようにはしようと思うが、だがそれは優しいからでは無く、貴族としての務めみたいな感性で接しているに過ぎない!
多少冷たいとは思うが、実際に結果を出さないと陛下には睨まれ、最悪官位をはく奪され、さりとて平民も結果が出なければ一番困るのは平民なのだ!
つまりまわりまわってこれはお互いのためである。
だがそんな冷たさを意図的に持つ私でも思う。
ああ畑耕す正しい努力をする平民に対して、
なんて今私がしている努力は生産性が無いのだろうと!
普段働いているからって申し訳なさなど感じないのだが、この時だけは、何で彼らは立派なんだろうと、私が罪悪感を抱いてしまうのである!
「また君は僕の苦労を理解しない!何て共感性が無いんだ!」
やっちまった、色々思いふけっていたらヒスりだしたよこのボケカスリチャードの野郎が!
内心ですら敬称をつける気が失せたのも、すべてはこいつのせいである!
もっとも令嬢としてちゃんと表では違いますけどね!
「そうですか?そんな共感性が無い私ですみませんねリチャード様!」
完全な嫌味であるが、相手はますますイライラするらしく(私も取り繕う気がギリギリしか無いw)
「だからお前は駄目なんだ!もっと思いやりを持て!」
と来たもんんだ、思いやりがあるのなら私をはよ解放しろやカスが!
こいつにとっての思いやりとは僕ちゃんのために気を使えってことだろ。
知るかボケカスが!
私が黙っていると(ああこいつが公爵令息じゃなきゃとっくに席を立っているのに!お父様は政略婚約を喜んでいるが私はこのゴミとの婚約に一切価値を感じず有害にしか思わない!)
「ああ僕はこうやって無理解な婚約者と結婚しないといけない!何て世界一不幸なんだ!」
……私が嫌いな理由が今言語化できた!
私の立場は伯爵令嬢に過ぎないので、公爵家相手に力を発揮することなどそうそうできるものでは無い。よほど決定的な道理が無い限り、身分差で負けるからだ!
決定的な道理があれば、公爵家よりも偉い、と言うか我々貴族からしたら裁定主である陛下が、「公爵家が悪い!」と仰ってくれるから勝てるだけで、こんな下らないことでは陛下が何かして下さることなど無いからだ!
だがあいつは公爵令息だ、その気になれば貴族内のことならばほとんどのことがある程度実現可能なのだ!
ようは私が嫌ならば、別に婚約破棄を通すことだって絶対にできないわけでは無い!
他もそうだ、公爵令息って立場を使えば、いくらでもやりようがあるのに、ようは私よりも身分的に恵まれているのに、私よりも愚痴をいいできないことばかり嘆く。
だから反吐が出るのだ!
貴族が何のために特権を与えられ、それでも許されているのか!
それは特別なことをしないといけないからだ!
失敗したら陛下に首にされ酷ければ投獄だ!
だからこそ、物理的には安定した生活が約束され、贅沢三昧をすれば平民のヘイトを買うが、そうでない限りは平民のように、毎日汗水たらして働かずに済んでいるのだ!
なのにこいつは力があるくせに、僕は何もできないと、まるで奴隷でも許されないレベルの嘆きをしているのだ!
だからクソ!
貴族失格!
私も今までこいつのクソさに嘆くだけだったが言語化できたことで変わった!
まずはお父様に言う。
「あのですね、私リチャードとの婚約はろくでもない結果にしかならないと思います!」
「何故だ?彼は公爵家の長男だぞ、これ以上素晴らしい縁談など考えにくいぞ!」
「見栄えだけで騙されていますね、あいつは無能の帝王です、よって後継者になれないか、またはなると公爵家を潰すだけです、だって公爵令息にも拘らず、本来力を持っている立場にも拘らず、嘆くことしかできない馬鹿だからです」
「そ……そうは言っても言い過ぎでは?」
「いいえ貴族たるもの危機を予め洞察してこそ、陛下に褒められ、民からも許される立場!その洞察がやめろと言っているのです、お父様反論ありますか?」
「……」
お父様は困っているようだ。確かに性急にこちらから婚約破棄をすれば不利になるのは分かるからそこで困るのは分かる、だが私は言ってやる!
「お父様、もちろん我々伯爵家ごときから明確な落ち度が相手に無いのに婚約破棄を申し入れるのは、あまりにも不利過ぎて躊躇するのは分かります、そこを私も文句を言う気はありません、貴族の娘ですから!しかしこの婚約が安泰だの幸福だと誤解することをやめて欲しい、私の訴えはそれです!」
「うぬぬ……分かったではどうしろと?」
「今すぐにどうこうは言いません、しかし婚約破棄をしたほうがいい、または結婚後離婚したほうがいい、そういう情勢が見えた時は、躊躇なくそうして欲しい、これだけです!」
「わ……分かったワシもワシで調査をしておこう!」
「流石お父様感謝致しますわ!」
やはり嘆いているだけでは勝てない!
私ですら、私よりも権力も経験もあるお父様を説得できたのだ!
だからこそ、あのボケは私よりも立場が上の癖に嘆くだけ!
だから貴族失格なのだ!
きっとあいつはやらかすだろうからきっと婚約破棄もできる!
やはり自力があるのに嘆くことは負けなのだ!
自分にできることをちゃんと考えないといけない!
