冷遇令嬢ですが、前世の知識と先見の力で運命の王第殿下と新しい国を作ります。

王第殿下の側近

今日は朝から王弟殿下は機嫌が良かった。

側近のシリアスにも休暇をくれたのだ。

ジャスミンを宝物展に案内してお昼には二人で食事をする予定で、王家御用達のレストランの個室を抑えている。

手配はシリアスがしたのだ。

宝物展にも他の煩い貴族や王族と遭遇しないような時間を、王弟殿下には教えてある。

護衛騎士は二人付けていくのは仕方がないとあきらめて貰ったが、なるべく姿が見えないように護衛しろと言ってある。

護衛なんか引き連れて行けば、ジャスミンがびっくりして引いてしまうかもしれないと、王弟殿下は直前まで渋っていたのだ。

だが王弟殿下を護衛もなしに市井に行かせるわけにはいかない。

そんな訳でわからないように隠密の護衛を言い付けてはいるのだ。

だがそんな器用な事が彼らにできるかは甚だ疑問ではある。

王弟殿下は今日に懸けているのだ。

何としてでもジャスミンを振り向かせて付き合う事を承諾させたいのだと本気で言っていた。

シリアスは少し急ぎ過ぎだと意見はしたが、ジャスミンへの想いの深さが殿下の思考も曇らせているのだ。

シリアスは側近としてではなく友として何度も忠告したのだ。

身分の違いをよく考えて相手を委縮させては引かれてしまう。

まずは殿下のおおらかで優しい人柄を知ってもらう事が先だと…

一応わかったと言ってはいたが、焦って先走らないか心配だ。

シリアスもわからないように影から二人を見守りたいと思ったのだ。

しかしそこまでやれば側近でも友でもなく母親の仕業になるので自戒した。

今日は一日休暇を貰っているので、自由に過ごす事にした。
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