脅迫婚?!~悪い噂の絶えない社長が、実は誠実で一途だったなんて信じられません!~

後継者になる覚悟を決め、大学で経営を学んだ後、祖母の暮らすフランスへ渡りファッションビジネスやマーケティングのノウハウを習得し、入社してからは店舗や商品企画部で経験を積んだのちに経営陣に名を連ねた。

レディースアパレルブランドは服そのものはもちろん、売り方も大事になってくる。ブランドコンセプトの徹底、SNSを利用したイメージ戦略、起用するアンバサダーなど、考えるべきことは多岐に渡る。

やるからには、アパレル界のトップを目指したい。

そうして仕事に邁進した理人は、数年前に人気女優が主演するドラマのスタイリングをすべてソルシエールが担うというプロジェクトで成功を収めた。ドラマのクライマックスシーンで女優が着用していたワンピースがSNSで大バズリし、今では他社も後追いするほど人気のデザインになったのだ。

しかしその成功の裏では、パーティーやレセプションなどにこまめに顔を出したり、事務所が推しているモデルをソルシエールの小規模なイベントで起用したりと、地道なコネクション作りに多くの時間と労力を費やしていた。

そのせいか、理人は女性を取っ替え引っ替えしている女たらしというイメージがついてしまったらしい。いちいち訂正して回るのも面倒で放置していたら、いつしか理人と寝れば仕事がもらえるという噂まで出回っていると聞く。

(馬鹿馬鹿しい。パーティーに同伴したからといって恋愛関係になるわけがない)

< 127 / 140 >

この作品をシェア

pagetop