風はなびく、私を置いて

風はなびく、私を置いて

一歩、一歩とまた歩く

横には名前も知らないカレがいる

この時間は終わりじゃない

一歩って出した足はゆっくり弧を描く

曇った空に光が現れる

ゆっくり、ゆっくりと

光はいいなぁ

誰にも怒られない

弧を描く足は命を踏みつけた

ゆっくり命を奪っていってしまう

踏んだ命は立ち上がる

風に吹かれて

蝶が飛ぶ

ふわりと飛ぶのは楽そうだ

横には命があった

カレは横にはいない

この世界には二つのものがある

それは命とそれ以外だ

朝焼け越しに見る背中

踏み出す足は命を失う

風はなびいた

背中を押しに

命は芽吹く

世界を見るために
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