「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う
凛が淡々と答えると、佐々木は苦笑いしながら肩をすくめた。

​「そっかぁ。桐生先生って本当に隙がないよね。……あ、そうだ! 桜井さん、今度同じチームで軽い親睦会でもやらない?  新しく入った桜井さんの歓迎会も、まだちゃんとできてなかったしね」

​佐々木が気さくに笑いかけ、親しげに凛の肩へと手を伸ばそうとした――その瞬間。

​背後から、ピリついた緊張感のある気配が立ち込めた。

​「――その誘いには、俺が許可を出せないな」

​桐生蒼真が足音もなく現れ、佐々木のすぐ隣に立っていた。

白衣の胸の前で腕組みをし、切れ長の瞳を冷酷に光らせている。

その視線は、佐々木の伸ばしかけた手を正確に捉えていた。

​「き、桐生副医局長……!?」

​佐々木は思わず身体を硬直させ、慌てて手を引っこめた。

​「佐々木先生。今日の14時からの症例検討会のプレゼン資料、もう完成しているのだろうね。それに、担当患者の術後エコーデータに未入力の項目があったはずだが」

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