2歳年上の幼なじみが甘すぎて困ります!!

プロローグ




彼はいつも私の先を行く。



どんなに追いかけても、縮まらない差。



小さい頃から、ずっとそうだった。



私より先に歩けるようになって、


私より先に自転車に乗れるようになって、



私より先に、大人になっていく。



たった二歳。



されど、二歳。



私にとっては、その差が何よりも大きかった。



「心春、置いてくぞー」

「ま、待ってよぉ! 碧くん!」


昔から変わらない、少し気だるげな声。



振り返ってくれるくせに、私が追いつくと、またすぐに歩き出してしまう。



無気力独占欲男子 × 一途な癒し系女子



「……心春、こっち来い」

「え? どうしたの、碧くん?」

「別に。俺の隣にいろって言ってんの」



何を考えているのかわからない、2歳年上の幼なじみ。



誰にでもそっけなくて、何事にも興味がなさそうな彼は、私のことを妹のように扱ってくる。



だから、私だけが碧くんを好きなんだと思っていた。



……そう、思っていたのに。



「他の男に、そんな顔すんな」

「……俺以外のやつに、笑いかけんなよ」



普段は冷たいくせに、ふたりきりになると甘くなる。



誰よりも近くにいるのに、彼の気持ちはわからない。



「……お前、自分がどんだけ愛されてるか、わかってないだろ」



ずっと一途に追いかけてきた私と、無気力なふりをして彼女を誰にも渡したくない彼。



——幼なじみのくせに、独占欲が強すぎます。
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